Teamsプレミアム版にChatGPTと同じGPT-3.5系AIが搭載!議事録・会議メモの自動作成やライブ翻訳も
Teamsのプレミアム版にChatGPTと同じ自然言語処理モデルのGPT-3.5を搭載したと、2023年2月1日にマイクロソフトが発表しました。
マイクロソフトがChatGPTを開発したOpenAIに巨額の投資をするとの情報が話題になっていましたが、投資によってChatGPTのベース技術となるGPT-3.5系AIをマイクロソフトのプロダクトに組み込めるようになりました。
その結果誕生したChatGPTの技術で使われているGPT-3.5系AIが搭載されたTeamsのプレミアム版はどんな内容か紹介します。
Teamsのプレミアム版は2022年10月に発表
Teamsのプレミアム版については、2022年10月にマイクロソフトから発表されています。
会合のためのより優れた方法となる Microsoft Teams Premium のご紹介(Microsoft 365 Blog)
- パーソナライズ:ニーズに合ったTeams会議に自動カスタマイズ
- インテリジェント:AIが自分と関連する重要な会議部分を要約
- グローバル:会議参加者ごとにライブキャプションで母国語に翻訳
画一的な会議画面を脱却し、欠席者も重要なポイントだけ振り返り、ダイバーシティな組織の生産性を高められるようになっています。
ChatGPTと同じGPT-3.5系AIが搭載のTeamsプレミアムが2月開始
上記のような生産性をアップさせるコアな要素となるのがAIです。
パーソナライズ、インテリジェント、グローバルな機能を実現するために、ChatGPTと同じGPT-3.5系AIモデルがTeamsプレミアム版に搭載されました。
ロイター通信がChatGPTを取り入れたTeamsのプレミアム版を2023年2月から提供開始したことを報じています。
ロイターの記事の情報源となっているのがマイクロソフトの英語版ページの発表です。
Microsoft Teams Premium: Cut costs and add AI-powered productivity(Microsoft 365 Blog)
ロイターではChatGPTと明記されているものの、マイクロソフトのブログにはChatGPTという文字はなく、ChatGPTと同じGPT-3.5系のモデルが搭載されたとの説明になっています。
現時点で最も進んだAIを保有するOpenAIと連携できるようになったことで、Teamsはオンライン会議ツールよりもあらゆる人とつながるコラボレーションツールとして優位性を獲得したと捉えられます。
OpenAIにマイクロソフトが巨額投資しChatGPT関連を利用可能に
マイクロソフトがChatGPTに関わる技術を優先的に利用できるのは、OpenAIに巨額投資を行っているからです。
2019年にマイクロソフトがOpenAI投資しましたが、ChatGPTを開発したあとにはさらなる巨額投資を行うと発表しました。
マイクロソフトがOpenAIに投資しようとしている金額は1兆円を超えるとも報じられています。
それゆえに、ChatGPTに関連した自然言語処理の技術を、マイクロソフトはいち早くAzureに組み込むなど利用できる状態です。
GPT-3.5系AIがTeams会議メモや資料の作成を支援
ChatGPTと同じモデルのGPT-3.5系AIがTeamsプレミアム版で活躍する部分の大きなポイントは、会議内容の要約と言えます。
これまで情報のキャッチアップのために会議に出ていた人や、欠席した人も録画データを見返すことが必要でした。
そうした課題に対してAIが会議の発言内容から重要なポイントや自分の名前が呼ばれたときなど、要約した会議メモを作成してくれます。
こうした会議メモを見返すことは会議に出るよりも短時間で内容把握ができ、録画を見返すよりも労力がかかりません。
さらに、ライブ翻訳キャプションは特定の言語のみだったのですが、Teamsプレミアム版はAIの働きによってユーザーごとに翻訳言語を選べます。
色々な国の人や異なる母国語を話すダイバーシティな多様性を持った組織において、ライブ翻訳キャプションは会議をスムーズにしてくれます。
GPT3.5モデル搭載のTeamsプレミアム版は月額7ドル
GPT-3.5系モデルのAIが搭載されたTeamsプレミアム版の料金は、1ユーザーあたり月額7ドルとなっています。
この利用料金で使えるのは2023年6月までで、7月からは月額10ドルに値上げ予定です。
5か月間限定でTeamsプレミアム版を30%オフで加入できます。
1ユーザーあたり7ドルは従業員数が大きい会社ではその分ユーザー数も増えるので総額は大きくなります。
しかし、7月になると3割増しになり、1000人規模の会社では月々3000ドルの価格差です。
そのため、OpenAIのAIを活用したTeamsの生産性向上を目指す際には7月までに申し込みがオススメです。
まとめ・終わりに
今回、ChatGPTと同じGPT-3.5系の自然言語処理AIが搭載されたTeamsプレミアム版について紹介しました。
2022年10月にTeamsプレミアムについては発表されていましたが、2023年2月にOpenAIのAIを組み込む形で公開されました。
OpenAIのGPT-3.5を活用し、会議の重要なポイントや個人に関連したパーソナライズな内容を要約してくれます。
さらに会議の参加者ごとにライブキャプションの翻訳言語を選択できるので、グローバルでダイバーシティな企業において会議の理解が促進されます。
2023年6月までに申し込むと割引キャンペーンで1ユーザーあたり7ドルですが、7月以降は10ドルに値上げされます。
Teamsを皮切りにマイクロソフトの各種プロダクトがChatGPT関連の技術を搭載してパワーアップしていくことが見込まれます。
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