ChatGPT開発のOpenAIサムアルトマンCEOが来日!日本訪問の目的は何?
ChatGPTの生みの親であるOpenAIのサム・アルトマンCEOが2023年4月10日に来日しました。
サム・アルトマンは日本のトップである岸田首相と会談し、自民党のAIに関するプロジェクトチームに参加しました。
その中でChatGPTなどの生成系AIの活用に加え、懸念されているマイナス面について克服することについて意見交換しました。
そこで、サム・アルトマンが来日して行ったこと、日本に対して提案した7項目を紹介するとともに、来日の目的の目的について考察します。
4月10日にサム・アルトマンCEO来日
2023年4月10日(月)、OpenAIのCEOであるサム・アルトマンが日本にやってきました。
サム・アルトマンは2023年11月に発表した生成系AIのChatGPTを開発した生みの親です。
2023年からChatGPTは日本だけでなく、世界中で盛り上がりを見せており、CEOのサム・アルトマンに注目が集まっています。
ChatGPTを発表してから初めて公式的に訪問した国が日本であることを考えると、OpenAIも日本に注目していることが推測されます。
サム・アルトマンは岸田総理とAIについて会談
4月10日に来日したサム・アルトマンは、午前中に日本のトップである岸田総理と会談しました。
会談の中では、ChatGPTにおける長所だけでなく、個人情報保護などのプライバシーや著作権侵害といったAIにおけるリスクについて話し合ったそうです。
メディアでの報道ではサム・アルトマンCEOは岸田総理との会談に対し、「とてもいい面会だった」と述べています。
自民党のAI関連のプロジェクトチームに参加
4月10日の午後になると、今度は与党である自民党のデジタル社会推進本部の「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」の会合に参加しました。
会合の冒頭では、「AIの開発が、技術的な革命をもたらすことを信じている。日本が果たしうる役割は非常に大きいと思う。」と述べたそうです。
出席者によると、日本にOpenAIの事業拠点を設ける意向を会合で明らかにしたとのことです。
ChatGPT発表後の公式的な訪問が日本であったことに加え、日本への事業拠点を設けることに期待が高まります。
サム・アルトマンが日本に7つの提案
自民党の塩崎議員のツイートによると、「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」では、サム・アルトマンは以下の7つの提案を行ったそうです。
- 日本関連の学習データのウェイト引き上げ
- 政府の公開データなどの分析提供等
- LLMを用いた学習方法や留意点等についてのノウハウ共有
- GPT-4の画像解析などの先行機能の提供
- 機微データの国内保全のため仕組みの検討
- 日本におけるOA社のプレゼンス強化
- 日本の若い研究者や学生などへの研修・教育提供
OpenAI社のサム・アルトマンCEOが来日し、自民党・AIの進化と実装に関するPTに出席。日本での活発なChatGPTの利用などを引き合いに「日本がAIの利活用を通じて世界で大きな存在感とリーダーシップを発揮してほしい」と同氏。日本への期待を込めて、以下の7点の提案がありました。
1… pic.twitter.com/ZH0KZCDxEa— 塩崎あきひさ 【衆議院議員・愛媛1区】 (@AkihisaShiozaki) April 10, 2023
色々な提案が行われていますが、1番目の学習データのウェイトを引き上げること、4つめのGPT-4の画像解析での先行機能の提供はとても魅力的です。
こうした提案が実現すれば、日本でのAI利用促進がますます進むむことに期待が高まります。
最後にNHK独占インタビュー
岸田総理との会談、自民党の会合への参加後、日本の公共放送であるNHKの単独インタビューに応じました。
インタビューの中で「リスクを軽減するための規制が必要で、政府と話し合うことが重要だ」とのサム・アルトマンの見解が示されました。
サム・アルトマンのOpenAI Tourの予定は?
今後のサム・アルトマンの予定はどうなっているのでしょうか?
今回の来日はもともと、OpenAI Tour2023の一環の日本への訪問でした。
このOpenAI Tourでは、日本の東京以外に韓国のソウルやシンガポールなど17都市をめぐり、講演する予定とのことです。
アメリカ西海岸から太平洋を挟んだ国が日本ということもあり、1番目だった可能性が高いですが、今後の訪問する順番は気になります。
サム・アルトマンが来日した目的は何?
OpenAIのサム・アルトマンが来日した目的は何だったのでしょうか?
来日はOpenAI Tourによるものですが、やはりChatGPTへの規制に対する対抗である可能性が考えられます。
先日イタリアでもChatGPTを禁止する規制が発表されました。
そうした動きを受けて、世界各国もChatGPTへの懸念を示し、規制の検討を進めています。
そうしてChatGPTが利用できなくなるのを防止するため、17都市で政府関係者と対談し、ChatGPTの懸念を払拭するのが目的と推測されます。
日本でもSNSなどではOpenAIの訪問に対し、好意的な声が出ており、来日は成功だったといえます。
まとめ・終わりに
今回、ChatGPTの生みの親であるOpenAIのCEO、サム・アルトマン氏が来日し、首相や自民党の会合、NHKのインタビューを受けました。
その中で、AIのメリットをアピールするとともに、デメリットについても話し合い、懸念払拭を行っています。
特に自民党の「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」では、日本にOpenAIの拠点をおくことや、日本の学習データの重点化、GPT-4での画像解析の先行機能提供など、日本にプラスの提案が話題を集めています。
OpenAI Tourは、イタリアのChatGPT禁止などの規制を受け、各国の懸念を払拭する目的で各都市を訪れるものと思われます。
その中で最初に訪問した日本では、首相との会談や最大与党の自民党との会合によって、日本への大きな影響を示して、成功だったと言えそうです。
今後他の都市を訪れる中で、サム・アルトマンがどういった発言を行うのか注目したいです。
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