Googleの対話AI「Bard」が一般公開予定と発表!いつから利用可能か、LaMDAの性能も紹介

2023年2月8日

GoogleはChatGPTに対応するAIであるBardを一般ユーザーに向けて公開予定であると発表しました。

ChatGPTの流行によって、Googleは検索という強みが失われかねないと考えています。

そこでGoogleが開発した大規模言語モデルLaMDAを搭載した対話型AI「Bard」を急ピッチで開発しました。

世界一のテック企業ともいえるGoogleが開発したBardの実力はどれぐらいか、一般ユーザーへはいつ公開されるか、調査しました。

(2023年2月15日追記)Googleが公開したBardのデモ回答に誤りが含まれていたとの情報を追加しました。

ChatGPTの流行でグーグルがコードレット

ChatGPTの登場によって、GAFAの一角であるGoogleが危機感を抱いてます。

たった数週間でChatGPTは多くのユーザーに受け入れられました。

さらに検索エンジンで競合するマイクロソフトのBingにChatGPTを組み込む予定と発表されています。

マイクロソフトの検索エンジンであるBingにChatGPTを組み込んだものがプレビュー版で登場

※2023年2月7日にマイクロソフトは特定の条件を満たしたユーザーはChatGPTを組み込んだBingを使えるようにしたと、ニュースで報じられています。

ChatGPTがGoogleの主力サービスである検索エンジンを脅かすと考え、コードレット、緊急事態宣言を発令しました。

GoogleはLaMDAを採用した対話AI「Bard」を発表

GoogleはChatGPT登場でコードレットを発令し、同じような対話AI「Bard」を開発しました。

BardにはGoogleが研究を進めている大規模言語モデルLaMDAを利用しています。

Googleの対話AI「Bird」をGoogle検索に組み込んだイメージ

マイクロソフトのBingと同じように検索エンジンに組み込む形で、Bardが使われるイメージがGoogleブログで発表されています。

これまではGoogle検索では、キーとなる単語・ワードを入力して検索し、ヒットしたウェブ情報を自ら選択する必要がありました。

しかし、Bardには尋ねたいことを文章で入力し、それに応じた結果を返してくれる形になり、それ以外の情報を検索結果として表示します。

これまでGoogleが最大の強みとしてきた「検索」という形態を大きく変えようとしています。

LaMDAは過去に意識を持ったAIと話題に

このLaMDAは、Googleが研究開発を進めてきた大規模言語モデルです。

2022年にGoogle社員のエンジニアが「LaMDAは人間と同じように意識を持った存在である!」と発言し、話題になりました。

Googleが研究開発を進めているLaMDAは2022年にGoogleエンジニアが「意識をもったAI」と評して話題に

そのエンジニアは休職のちに解雇となりましたが、意識を持ったAIと評するほど高性能です。

Bardは一部テスターに公開

Googleの対話AI、Bardはすでに一部の信頼できるユーザーをテスターとして公開しています。

Bardを試した結果についてGoogleのブログや、ニュースサイトで高評価ぶりが取り上げられています。

  • Googleのレイオフの可能性についても正確に回答した
  • ピアノとギターどちらが習得しやすいか?など答えのない質問も回答してくれる
  • ChatGPTはひっかかった論理的な謎解きもBardは見事に正解した
GoogleのLaMDAを利用した対話型AI「Bard」はテスターから高性能ぶりを評価されている

LaMDAは学習データも2023年1月と最新

ChatGPTは2022年初期で学習はストップしています。

それゆえに2022年下期に起きたことについては情報をもっていないため、適当またはデタラメに情報を返さざるを得ません。

しかし、Bardに搭載されたLaMDAは2023年1月の最新データが学習が行われており、より新しい情報にも対応可能です。

そうした学習モデルの差でもBardはChatGPTよりも優れていると推測されるため、期待が高まります。

Bardはいつから一般ユーザーに公開して利用可能に?

そんなChatGPTの最大ライバルになると考えられるGoogleのBardをいつ一般ユーザーは使えるようになるのでしょうか?

Googleのサンダー・ビチャイCEOがブログに投稿した記事によると、一般公開向けに軽量なモデルを公開予定で、多くのユーザーに使ってもらい、フィードバックしてもらうと説明しています。

2023年2月6日にブログが公開されましたが、数週間後に一般公開する予定とのことです。

そのため、2023年2月下旬にはBardが一般ユーザーも利用可能になることが見込まれます

2月8日には急遽開催がきまったGoogleの技術イベントもあり、そちらでもBardの情報が発表されると考えられています。

(追記)Bardの応答に誤り?Google株価急落も

BardについてはGoogleが提供したチャットAIということで大きな期待が高まっていました。

しかし、Bardのデモ応答に誤りが含まれていたというニュースが報じられ、話題になっています。

「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)による新発見の中で、9歳の子供に教えられることは何?」という質問に対し、応答した結果に対し、天文学者から指摘を受けています。

そうしたBardの回答内容の誤りを受けて、Googleの親会社であるAlphabetの株価は急落する事態も起きました。

本来的に言えば、現在のチャットAIは誤りを含んでいることも多いですが、Google側で厳選されたであろうBardのデモ回答が誤りだった点が大きく影響しています。

こうしたBardへの指摘によって、さらにAIのレベルアップを期待したいところです。

まとめ・終わりに

今回、GoogleがChatGPTの対抗馬として、対話AI・Bardを公開予定であることを紹介しました。

Bardは意識を持ったAIとも評された大規模言語モデルLaMDAを利用しており、さらに学習データも2023年1月の最新のものです。

すでに一部のテスターがBardを試したところ、ChatGPTよりも優れているポイントがあるとの声が出ているそうです。

2023年2月6日にGoogleのCEOがブログ投稿し、数週間後に一般公開される予定なので、2月下旬にはBardが使えるようになりそうです。

ChatGPTよりとの違いやAPIも公開されるロードマップもあるので、ぜひBardが公開されたら試してみて下さい。