GA4スマホアプリのリアルタイムで「未設定」が参照元/メディアに出る原因を解説

2023年1月1日

Google Analyticsの新しいバージョンであるGA4のスマホアプリで、リアルタイムレポートを閲覧していると、参照元やメディアのディメンションの大半が未設定になっています。

未設定の数値が大きく気になるため、未設定が出る理由と対処方法、探索レポートへの影響を解説します。

※2023年1月時点の情報のため、頻繁にアップデートされるGA4で改修される可能性があります。

iPhone/Android用のGAスマホアプリ

Google Analyticsにはパソコンのブラウザでアクセスする管理画面に加えて、スマホのアプリが用意されています。

元々、ユニバーサルアナリティクスと呼ばれる従来版GAしか対応していませんでしたが、2021年12月に新しいバージョンであるGA4にも対応しました。

スマホアプリで閲覧できるGA4のレポートメニューの1つに「リアルタイム」があります。

2021年12月にGoogle AnalyticsのiPhoneとAndroidのスマホアプリはGA4にも対応

直近30分間にアプリやサイトを訪問したユーザー数や、どのページが閲覧されたかを確認可能です。

GA4スマホアプリのリアルタイムに「未設定」

Google AnalyticsのスマホアプリにあるGA4リアルタイムレポートには、「ユーザーの最初の参照元別」や「ユーザーの最初のメディア別」のディメンションがあります。

これらは「どこからユーザーがサイトを訪問したか」が分かるようになっています。

例えばGoogle検索の場合、参照元はgoogleでメディアはorganicといった形です。

しかし、GA4リアルタイムレポートの参照元やメディアには「未設定」という表示が多く占めていることが確認できます。

Google AnalyticsのiPhone/Androidのスマホアプリでユーザーの最初の参照元別やメディア別で「未設定」が表示

従来版GAのユニバーサルアナリティクスのリアルタイムには「未設定」は表示されません。

このGA4プロパティのリアルタイムレポートに表示される「未設定」という項目は何を意味するのでしょうか?

GA4の参照元とメディアで未設定が出る原因

iPhoneやAndroidにインストールできるGoogle Analyticsのスマホアプリで、GA4プロパティのリアルタイムレポートにある参照元やメディアに「未設定」が出る原因について調査しました。

なお、パソコンでGA4プロパティのWeb管理画面にアクセスしてリアルタイムレポートを確認すると、参照元やメディアには「未設定」は表示されていません。

GA4プロパティのウェブ管理画面で、リアルタイムレポートには参照元・メディアに「未設定」は表示されず

パソコンでのGA管理画面とスマホアプリの数値を比較したところ、「未設定」以外の項目は同じタイミングで一致していました。

そのため、Google Analyticsのスマホアプリで閲覧できるGA4のリアルタイムレポートは未設定の数値を無視して問題なさそうです。

未設定は(not set)の日本語訳と推測

Web管理画面とスマホアプリの数値を比較した結果、「未設定」は本来表示されない数字であると考えられます。

未設定は何なのか英語だと何か、英訳を考えてみたところ、(not set)であると推測されます。

(not set)は、当該ディメンションでの数値が取得できなかったために記録されます。

近年はiPhoneのCookie規制によるITPによって、(not set)が出る割合が多いです。

利用者側での未設定への対策はなし

残念ながら、GA4のスマホアプリのリアルタイムレポートで表示される「未設定」は、ユーザー側で対処できません。

そのため、スマホアプリでGA4のリアルタイムレポートを見た場合、参照元やメディアのディメンションで「未設定」が出てしまうのは仕様と理解しましょう。

ただ、GA4は今も頻繁にアップデートが行われているため、今後、未設定がなくなることも考えられます。

現時点では、GA4のリアルタイムレポートは訪問ユーザー数や、どのページがよく閲覧されているかを主に確認しましょう。

もし参照元/メディアを確認する場合は、未設定の数字を除くようにする必要があります。

過去レポートを出すGA4の探索では表示されない

GA4のスマホアプリにあるリアルタイムレポートで「未設定」があると、マイレポートの参照元/メディアでも未設定が出てきてしまうのではないかと心配されるかもしれません。

しかし、この未設定については、マイレポートで表示できる過去レポートには影響がありません。

リアルタイムレポート時点では未設定と表示されたものも、過去レポートでは「未設定」は表示されなくなっています。

リアルタイムレポートでは未設定が多く出てしまい不安に感じますが、マイレポートには出ないので安心してください。

まとめ・終わりに

今回、iPhoneやAndroidで利用できるGoogle Analyticsアプリで、GA4のリアルタイムレポートにあるユーザー参照元またはメディア別のディメンションに表示される「未設定」の値が何なのか紹介しました。

未設定を英語に戻すと(not set)になり、値の設定ができていないため出る項目です。

PCブラウザでGA4管理画面にあるリアルタイムレポートでは「未設定」は表示されません。

しかし、スマホアプリのGA4のリアルタイムレポートでは、除外されるべき(not set)として「未設定」が表示されている状態です。

特にユーザー側で対応方法はなく、過去レポートでは「未設定」は表示されなくなります。

そのため、GA4のスマホアプリにあるリアルタイムでは、「未設定」は無視するようにしましょう。