BingのGPT-4のAI問い合わせ回数が制限!1チャット6回、1日60応答の上限

2023年2月20日

次世代Bingに搭載されたGPT-4のAIとのチャット対話に、2023年2月17日に制限が設けられました。

先行ユーザーしか利用できない状態でしたが、1回のチャットに対し、5往復までのやり取りしかできなくなりました。

さらにBing AIが問い合わせ結果を返答する回数も、1日あたり50回までという上限も設定されました。

なぜ、マイクロソフトが発表した情報について紹介するのに加え、なぜBing AIへの問い合わせに回数制限が設けられたか、考察します。

※(2023年2月27日追記)当初のBingのAIの回数制限は上記の通り、1回のチャットでやり取りは5回、1日50回でした。

しかし、2月21日に回数上限が少し緩和され、1回のチャットで6回、1日60回になりました。

GPT-4搭載の次世代Bingが先行ユーザーに公開

GPT-4を搭載した次世代Bingのプレビュー版が2023年2月7日に登場しました。

GPT-4搭載の次世代Bingは、入力内容で検索したら、その内容に対する検索結果に加えてGPT-4による対話AIの応答結果も表示

プレビュー版はウェイトリストに登録し、招待された一部のユーザーのみが利用可能です。

ChatGPTよりも高速なGPT-4のAIがチャットで問い合わせ結果を返してくれ、その有用性からすでに先行利用ユーザーの間で大きな話題を呼んでいます。

私も含め、次世代Bingを試したい多くのユーザーがウェイトリストに登録し、招待されるのを心待ちにしています。

※Bingのウェイトリスト登録方法と、招待を早める方法を下記の記事で紹介しています。

BingのGPT-4 AIに関するアップデート

そんな先行ユーザーのみ体験中の次世代Bingのアップデートについて、マイクロソフトが2月17日にブログをポストしました。

マイクロソフトが先行ユーザーのみ試せる次世代BingのGPT-4のAIチャットについてアップデート情報をブログに投稿

ブログ投稿の赤枠部分にBingに関する更新情報が書かれているので、DeepLで日本語訳してみました。

マイクロソフトのブログに投稿されたBingのGPT-4応答に関するアップデート情報をDeepLで日本語訳した結果、問い合わせ回数に制限がかかることが判明

本日より、チャット体験の上限を1日あたり50チャットターン、1セッションあたり5チャットターンとします。 ターンとは、ユーザーの質問とBingからの返信の両方を含む会話のやりとりのことです。

Bing AIとの1セッションあたりのやり取りを5ターンに制限するとあります。

つまり1つのチャットでは5往復までしかやり取りできず、追加したい場合は新しいチャットを開く必要があります。

1セッションあたり5ターンに制限した理由は?

なぜ、1度のチャットで投稿できる回数が5回になったのでしょうか。

実際にIT Media NEWSの記事でも5回を超えてチャットを投稿した場合の表示を紹介しています。

IT Media NEWSで紹介されたBingのGPT-4のAIに6回問い合わせた場合に新しいトピックを作成するよう英語の指示が返答
引用:Microsoft、「新しいBing」でのチャットは1回につき5問答まで、1日50チャットまでに制限(IT Media NEWS)より

いきなり「Unfortunately, we need to move on! Click “New topic" to chat more」という英語で新しいトピックを開くよう促されています。

これはBing AIチャットとのやり取りで起きた不具合が原因と考えられます。

次世代BingのGPT-4のAIチャット応答がおかしくなってしまった表示
引用:壊れてない? AI「新Bing」の妄言・珍発言まとめ(APP BANK)より

次世代BingでGPT-4からの返答がおかしくなる事象が報告されています。

会話を繰り返していくと、秘密のコード名を答えてしまったり、不適切な応答結果を返してしまうため、マイクロソフトは回数を制限したようです。

GPT-4との1日あたりの応答回数も50回に制限

さらに、1チャットあたりの投稿回数以外に、1日あたりの応答回数も50回に制限されました。

このような制限をすることは先行ユーザーの中に50回以上の大量にBing AIとのチャットを行っていると考えられます。

無制限にチャットができると、繰り返しチャットすることで前述の不具合を探り当てられます。

さらにBingのGPT-4応答には、サーバーやAPIリクエストが発生しコストもかかります。

先行ユーザーからの評価も好評でヘビー利用しているケースや色々な実験をするユーザーがいるため、1日の実行回数を制限したと推測されます。

Bing AIに広告を盛り込み収益化を検討しているとの報道もあり、コスト構造の見直しをしているのかもしれません。

(追記)2月21日に1チャット6回、1日60回に上限緩和

これまで説明してきた通り、BingのAIチャットは回数制限がありましたが、ユーザーからの声を受け、2023年2月21日に上限が緩和されました。

1つのチャットあたりでの投稿回数が1回増えた計6回になりました。

さらに1日あたりの上限が50回から60回にAIチャットに問い合わせできる回数が10回ほど増加しました。

それぞれの増加数は少ないものの、5×50=2500回から6×60=3600回と千回近くBingのGPT-4へのメッセージ投稿回数が増えています。

まとめ・終わりに

今回、マイクロソフトのBingのプレビュー版で、GPT-4のAIとのチャットに制限が設けられたことを紹介しました。

1度のチャットで投稿できる回数が5回までに制限されたとともに、1日の応答回数も50回が上限になりました。

前者の5回の制限はBing AIの応答結果がおかしくならないようにする対策と考えられます。

後者の50回の上限は、先行ユーザーによる大量の実行でコストが負担になっていたと推測しています。

まだまだウェイトリストから招待が来ていないユーザーには残念ではありますが、制限付きでもいいので、BingのGPT-4を早く試してみたいところです。