Google Ad Managerによるターゲティング広告の15種類の配信設定を解説!

Google Ad Managerでは、配信する広告の出し分け、いわゆるターゲティング広告の配信制御が可能です。

そこで、アドマネージャーで設定可能な15種類のターゲティング広告の設定(Key-Value含む)について解説します。

地域やデバイスで広告出し分けしたい

Google Ad Managerを使い広告配信を行っていると、広告の出し分け、ターゲティング配信が求められることがあります。

広告を出すからには、その広告によって、最終的には売上や利益に繋がらなければなりません。

ただ、やみくもに広告を出すと、広告に興味を示すユーザーが閲覧する確率が非常に小さくなります。

そこで、様々な条件に応じた広告を配信することで、興味を持ちそうなユーザーに届けることが大切です。

広告効果を高めるために、コンテンツにマッチした(コンテキストマッチ)や地域、デバイスでのターゲティング配信が重要

例えば、東京で提供しているサービスの広告は、東京からアクセスしていた場合に広告を配信すると、興味を持つユーザーの割合が高まります。

逆にパソコン向けのサービスなのに、スマホにのみ配信しても広告効果は小さくなります。

このように広告を配信条件を設定するターゲティング配信は、広告効果を高めるためにとても重要です。

Google Ad Managerには広告ターゲティング機能が実装

Google Ad Managerでは、前述したような広告の出し分け、ターゲティング配信機能が実装されています。

アドマネージャーで配信する広告を設定する広告申込情報には、「ターゲティングを追加」という設定項目が用意されています。

Google Ad Managerの広告申込情報の設定で、ターゲティングを追加という項目が用意

この設定項目は配信先の広告ユニットを指定するのに利用しますが、それ以外にも色々なターゲティング設定が可能です。

アドマネージャーのターゲティングは全15種類

Google Ad Managerの広告申込情報で設定可能なターゲティング項目は以下の15種類です。

Google Ad Managerの広告申込情報で設定可能なターゲティング項目は全部で15種類

  1. 在庫(広告ユニット・プレースメント)
  2. カスタムターゲティング
  3. 地域
  4. モバイルアプリ
  5. デバイスカテゴリ
  6. ブラウザ
  7. オペレーティングシステム
  8. ブラウザ言語
  9. デバイススペック
  10. デバイス製造元
  11. 帯域幅
  12. 携帯通信会社
  13. ユーザードメイン
  14. 広告枠タイプ
  15. 広告フォーマット

1つ目の在庫は、配信先である広告ユニット(プレースメント)を指定するため、広告申込情報では必ず設定します。

それに加えて、地域やユーザードメインなどで接続元からターゲティングも可能です。

さらにデバイスやブラウザを指定することで、「iPhoneのSafariユーザー」といったターゲティング配信もできます。

Google Ad Managerの広告申込情報でiPhone(iOS)ユーザーでSafariブラウザからアクセスがあったユーザーをターゲティング配信する設定

カスタムターゲティング(Key-Value)は、後述するコンテンツの内容にマッチした広告を配信したり、ユーザー属性に基づいて配信する際に設定します。

コンテキストマッチはKey-Valueを活用

ターゲティング配信において、よく行われるのがコンテキストマッチです。

記事の内容に応じて、関連性のある広告をターゲティング配信します。

例えば、車の情報が掲載されたページの広告枠に車の広告を載せたり、ダイエット情報が掲載されたブログ記事にダイエットサプリの広告を配信したりです。

興味のあるコンテンツにアクセスするユーザーに対し、そのコンテンツに関連のある広告を配信し、広告効果を高めることができます。

Windows365に関する記事にマイクロソフトの広告が掲載されるコンテキストマッチな広告の例

※上図はWindows365の紹介記事にMicrosoft365の広告が表示されるコンテキストマッチ広告の事例です。

また、そのコンテンツに対し、この広告を載せたくない場合に配信除外設定も可能です。

Google Ad Managerでコンテキストマッチなターゲティングを行うには、Key-Value設定を行います。

予め在庫メニューにあるKey-ValueからKeyとValueを作成しておき、サイトからGoogle Ad Managerにリクエストする際に、Key-Value情報を送ることで実現できます。

例えば、ブログなどの場合はカテゴリ情報やタグ情報をKey-Valueでアドマネージャーに送信(setTargetingメソッド)すれば、

  • 特定カテゴリにのみ配信
  • 特定タグでは配信除外

といったターゲティング配信が広告申込情報に設定することができます。

そのため、Google Ad Manager側では完結せず、サイト側でKey-Valueを送るように改修が必要です。

Key-Valueでユーザー属性によるターゲティングも

なお、Key-Valueを使うと、会員サイトなどでユーザー属性によるターゲティングも可能です。

その場合も、会員のユーザー属性をサイト側からGoogle Ad Manager側にターゲティング情報として送る必要があります。

ただし、ユーザー属性の注意点としては、個人情報を送ることはできません。

性別(男・女)、年齢層、職業、興味・関心といった個人情報には該当しないユーザー属性が対象です。

setTargetingメソッドを使い、Keyにキー情報、Valueにユーザー情報をセットして、Google Ad Managerに送信し、ユーザー属性に基づいて広告ターゲティングを行います。

まとめ・終わりに

今回、Google Ad Managerの広告配信で設定可能なターゲティング機能について紹介しました。

アドマネージャーでは広告申込情報にターゲティング項目があり、地域やデバイス、ブラウザといったサイトへのアクセス情報で広告配信を制御できます。

さらにKey-Valueによるカスタムターゲティングを利用すれば、ページの情報に応じたコンテキストマッチやユーザー属性によるターゲティングも可能です。

ネットワーク広告のみを配信している場合、アドセンス側でターゲティング配信が行われているので、あまり必要ありません。

ただ、予約型広告では広告主や広告代理店からターゲティング配信の設定を求められることがあります。

Key-Valueによる配信はいきなり設定はできないため、事前にサイト側でKey-Value情報をGoogle Ad Managerに送れるように改修しておきましょう。