ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」を個人開発

2023年1月10日

文章生成AIのChatGPTが話題を集めていますが、メッセージングアプリのLINEでもこうした高性能なAIとの対話を楽しみたい人は多いです。

そこで、LINEのトーク画面で質問やメッセージを入力すると、応答を返信するLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」を個人開発してリリースしました。

ChatGPTのようにWebアプリにアクセスしなくても、LINEで高精度のやり取りができます。

ChatGPTみたいなやり取りをLINEで楽しみたい

2022年11月にOpenAIより発表された文章生成AI「ChatGPT」は、日本でも大きな話題を集めています。

内容には誤りが含まれていることがあるものの、入力したテキスト(プロンプト)に対して、適した応答結果を自然な日本語で返してくれます。

2022年11月に発表されて大きな反響を生んだOpenAIの文章生成Aiサービス「ChatGPT」

現在、ChatGPTはWebサービスとして、OpenAIに会員登録することで利用可能です。

ただ、ChatGPTのような高精度な応答ができる文章生成AIとは、LINEなどのメッセージングアプリで対応できるとより面白く感じます。

LINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」を個人開発

そこで、メッセージングアプリのLINEでもChatGPT風のAIとのやり取りを楽しむことができるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」を個人開発しました。

ChatGPT自体はAPIが公開されていないため、ChatGPTと同じではありません。

しかし、同じ自然言語処理モデルであるGPT3.5系を用いた高精度なAIを使った応答を返してくれるチャットボットです。

ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」はLINEトークで画像生成AIとのやり取りを楽しめるLINE bot

ChatGPTはWebサービスとして提供されているため、スマホではブラウザ経由で会員登録も必要になります。

一方、今回個人開発した「GPT応答AIダヴィンチさん」は、LINE botとしてLINEのおともだち追加するだけで簡単に利用可能です。

多くの日本人が使い慣れたLINEというメッセージアプリのユーザーインターフェースでAIとの対話を楽しむことができます。

「GPT応答AIダヴィンチさん」の使用方法

LINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」の利用方法を解説します。

LINEアカウントのおともだち追加の手順から、トーク画面でメッセージを送信して応答を受けるところまで説明します。

1.LINEアプリの友だち追加でQRコードを選択し、下記のQRコードを読み込みます。

ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」をLINE友達追加するためのQRコード

※QRコードが読み込めない場合は、「GPT応答AIダヴィンチさん」のリンクをクリックください。

2.「GPT応答AIダヴィンチさん」のLINE botのアカウント画面が表示されるので、「追加」をタップして友達追加します。

ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」の登録画面が表示されるので、友達追加のアイコンをタップ

3.友達追加後にトークのアイコンが表示されるので、タップします。

ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」のトークアイコンをタップしてトーク画面に遷移

4.トーク画面にいくと、最初に利用方法の説明が投稿されるので、それに従ってAIに聞きたいメッセージを送信します。

ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」のトーク画面に最初使い方のメッセージが表示されるので、応答してほしいメッセージを入力

5.送信するとすぐ既読になりますが、少し待っていると応答結果の返信がきます。

ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」にメッセージを送信すると、少し待つと応答結果が返信

以上で「GPT応答AIダヴィンチさん」のLINEボットを友だち追加ならびにやり取りができました。

一度友だち追加すれば、LINEアプリのトーク画面に表示されるので、そちらから再び対話を楽しめます。

OpenAIの文章生成AIで自然な日本語で返事

「GPT応答AIダヴィンチさん」はChatGPT風とお伝えした通り、ChatGPT自体は利用していません。

しかし、ChatGPTを開発したAIの研究・開発する非営利団体「OpenAI」が開発した文章生成AIを利用しています。

LINE botに利用している文章生成AIはChatGPTと同じGPT3.5系という自然言語処理モデルを採用しているため、ChatGPTに近い応答を返してくれます。

過去にリクルートが提供する文章生成AIであるTalkAPIを使った、AIチャットボットを開発しました。

LINE用AIチャットボットをGASで開発!無料運用の自動応答Line Botの作り方

しかし、TalkAPIで作ったチャットボットよりも、「GPT応答AIダヴィンチさん」は自然な日本語かつ複雑な内容を応答してくれます。

Line bot「GPT応答AIダヴィンチさん」に野球の打率と防御率の計算方法を質問した結果、正確な計算結果を返信

※ただし、打率の計算は合っていますが、防御率はデタラメなのはご愛嬌です。

Google Apps Script(GAS)でサービス開発

LINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」を開発するにあたっては、Google Apps Script(GAS)を利用しました。

GASはGoogleが提供するスクリプトサービスで業務効率化やちょっとしたWebアプリを作るのに便利です。

今回、OpenAIが提供する文章生成AIのAPIとLINE botを作れるLINE Messaging APIを組み合わせて開発しました。

AutoWorkerではLINE Messaging APIをGASで利用する方法を以前記事で解説しました。

LINE Messaging APIをGASで実行するLINEボット開発方法(サンプル+設定手順付)

さらに、AIとの応答部分であるOpenAIの文章生成APIの利用方法も下記の記事で説明しています。

GASでOpenAIのAPIを利用してChatGPTライクな文章生成する方法を解説

これら2つを組み合わせることでLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」を週末の3連休で個人開発することができました。

「GPT応答AIダヴィンチさん」使用時の注意点

LINEアカウント「GPT応答AIダヴィンチさん」と対話を楽しむには、いくつかの注意点があります。

  1. 4文字以下は応答対象外
  2. 81文字以上の文章も応答対象外
  3. 1日に対話できるのは3回まで

LINEでは「あ」といった1文字など、文章入力し終える前に誤送信してしまうことがあります。

そうした応答AIに意味が伝わらない、4文字以下の短すぎるプロンプトについては対象外です。

加えて長すぎる文章として81文字以上の文章も応答対象外にしています。

そのため、GPT応答ダヴィンチさんにメッセージを送る際は5文字以上80文字以下としてください。

また、利用しているOpenAIのAPIは有償向けのサービスのため、実行できる回数を制限しています。

LINE botの「GPT応答AIダヴィンチさん」は、1日当たり3回までのメッセージが送信可能。それ以上は返信が行われない

LINEアカウント1ユーザーあたり1日3回までとさせていただいています。

毎日午前0-1時にカウントがリセットされますので、その後再び応答ができるようになります。

「GPT応答AIダヴィンチさん」利用時には上記3つの注意点をご留意ください。

まとめ・終わりに

今回、ChatGPT風の応答ができるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」を個人開発したことを紹介しました。

ChatGPTはWebサービスとしてブラウザ経由でしか実行できませんが、LINEアカウントとのやり取りで実行可能です。

さらにChatGPTと同じGPT-3.5系のモデルを使用しているため、非常に自然な日本語で応答してくれます(内容の正確性は課題あり)。

ぜひ、LINEでAIとの会話を楽しだり、質問に答えてもらいたい場合にご利用ください。

ChatGPT風に対話できるLINE bot「GPT応答AIダヴィンチさん」をLINE友達追加するためのQRコード