GPT-4のAPIの料金はいくら?8Kと32K版の費用の違いやChatGPT比較も

2023年7月11日

GPT-4のAPIが2023年7月6日より一般公開するとOpenAIが発表しました。

GPT-4はChatGPTよりも高性能でより長文にも対応したモデルですが、その分API利用料金もかかります。

そこで、GPT-4のAPIについて料金がいくらか解説します。

GPT-4にある8Kと32Kの各モデルの費用やChatGPTのAPIとの比較を紹介します。

GPT-4のAPIが一般公開

2023年7月6日にOpenAIがGPT-4のAPIを誰でも利用できるよう、一般公開することを発表しました。

GPT-4は有料のChatGPT Plusユーザーならウェブやアプリで利用できましたが、APIはウェイトリストに登録して招待メールを受け取った一部のユーザー限定でした。

それがChatGPTのAPIを有料利用しているユーザーなら、GPT-4のモデルを利用可能になりました。

招待メールを待ちわびていた多くのユーザーがGPT-4のAPIを利用することが見込まれます。

GPT-4はChatGPTより高精度・長文対応

そんなGPT-4は生成AIブームを巻き起こしたChatGPTよりも高精度かつ、長文にも対応しているのが特徴です。

GPT-4はChatGPTよりも精度が高く長文の生成が可能で、LLMのベンチマーク指標MMLUでChatGPTよりも優れた数値

特にその応答精度はすさまじく、言語モデルのマルチタスク性能を測定するために作られたベンチマーク指標であるMMLUは、英語で85.5%とChatGPT(GPT3.5)よりも15ポイント以上向上しています。

英語の司法試験で上位10%の成績が取れるほど、専門的な内容は優れています。

GPT-4は日本語でのMMLUの数値でも79.9%と、ChatGPTの英語版を上回る性能です。

GPT-4のAPIはChatGPTより利用料が高い

ただ、ChatGPTよりも優れた性能を持つGPT-4をAPIを利用する際は注意したい点があります。

GPT-4のAPIはChatGPTよりも利用料が高額である点です。

GPT-4のAPI利用料はChatGPTのAPI利用料よりも高額

同じ文字数(トークン数)あたりの単価はChatGPTよりもGPT-4のほうが高く設定されています。

その上、GPT-4の場合はChatGPTよりも生成可能な文字数が多いです。

単価も高い上、生成するテキストも増えるため、費用負担が大きくなります。

GPT-4のAPIが使えるようになったからと言って、ChatGPTと同じように使うと思わぬ高額請求がOpenAIから来るかもしれません。

GPT-4のAPI料金を解説

そこでGPT-4のAPIを使いすぎて高額請求をされないように、GPT-4のAPIの料金について解説します。

GPT-4のAPIの利用料金は、OpenAIのウェブサイトにて公開されています。

OpenAIの公式ウェブサイトに掲載されているGPT-4のAPI利用料金には8Kモデルと32Kモデルの2つの費用が記載

GPT-4のAPI利用料は、8K版と32K版の2つのモデルで値段が異なります。

①8K版のGPT-4のAPI料金

  • インプットである入力テキストが1000トークンあたり0.03ドル
  • アウトプットである応答テキストが1000トークンあたり0.06ドル

②32K版のGPT-4のAPI料金

  • インプットである入力テキストが1000トークンあたり0.06ドル
  • アウトプットである応答テキストが1000トークンあたり0.12ドル

それぞれのGPT-4の応答テキストの料金は入力にかかる料金の2倍です。

さらに2つの32K版のGPT-4のAPIは、8K版の2倍の値段になっています。

日本語入力100字、生成結果900字だと費用はいくら?

GPT-4のAPI料金で出てきたトークンというのは、英語では1単語=1トークンです。

しかし日本語の場合、1文字で2~3トークンに換算され、より多くのトークンを消費します。

そのため、8K版GPT-4で日本語入力100文字で、生成結果が900文字の場合の料金がいくらか見積もってみます。

日本語1文字2.5トークンで利用料を計算すると、このような計算式になり、計算結果は0.1425ドルです。

100×2.5×0.03 / 1000 + 900×2.5×0.06 / 1000 = 0.1425($)

1ドル142円(2023年7月10日時点)で計算すると日本円だと20円になります。

GPT-4のAPI利用料金を「日本語100字入力、生成結果900文字」でシミュレーションした結果

ChatGPTだと同じ条件で1円未満なので、GPT-4の高額なのが分かります。

さらに、ChatGPTのように過去のやり取りを含めると、入力トークン数が激増します。

GPT-4のAPIは上記の事例以上にさらなる高額費用がかかるおそれがあります。

32Kは8Kよりも単価が2倍高額

GPT-4のAPIのモデルには8Kと32Kの2つがありました。

32Kのモデルのほうが8Kのモデルよりも、生成可能なテキスト量が多いです。

その分、APIのインプットとアウトプットにかかる費用も2倍になっています。

ただ、32Kモデルは現時点ではほとんどのユーザーが利用できない状態です。

一般公開されているのはGPT-4の8Kモデルになっています。

そのため、32Kモデルの料金ではなく、8KモデルでGPT-4のAPIの料金を見積もりましょう。

まとめ・終わりに

今回、2023年7月にGPT-4のAPIが一般公開されたことを受けて、利用料金がどれぐらいかかるか紹介しました。

GPT-4のAPIには8Kと32Kの2つのモデルがありますが、現時点でほとんどのユーザーは8Kしか使えません。

8KのGPT-4のAPIは1000トークンあたりの入力に0.03ドル、出力に0.06ドルかかります。

そのため、ChatGPTであれば、1回あたりのAPI利用料が1円未満なケースも多いですが、GPT-4だと10円以上かかるケースも出てきます。

金額的には安く感じますが、1回のAPIリクエストでこの金額はかなり高額です。

GPT-4のAPIが利用できるようになったからと言って、色々試しているとかなりの金額が請求されかねません。

GPT-4のAPIを使うとどれくらいの費用がかかるのか、しっかり把握した上で試してみましょう。