スプレッドシートの上限セル数が1000万に拡張!元々200万→500万からの2倍に

2022年5月6日

Googleスプレッドシートのセル数の上限が2022年3月より、1000万セルに引き上げられました。

元々200万セルだったのが、2019年に500万セルになり、さらに、2倍の1000万セルまで入力可能なりました。

今回、スプレッドシートのセル上限が1000万になったことに加えて、実際に1000万セル入力できるのか?その際の動作について紹介します。

スプレッドシートの上限は元々200万セル

スプレッドシートのデータ上限は元々200万セルでした。

200万セルと聞くと多そうに感じるかもしれません。

スプレッドシートは元々200万セルが上限だったが、2019年に500万セルに拡張し、2022年3月に1000万セルにさらに拡張

ただ、実際に200万セルというのは以下のようなシートの使い方です。

  1. 2000行のデータだと1000列
  2. 1万行だと200列
  3. 10万行だと20列

このように実際にスプレッドシートの行数と列数で見ると、200万セルは意外と少ないです。

ビジネス用途では毎日大量のデータを蓄積することも多く、200万セルはあっという間にオーバーします。

そうしたこともあり、グーグルは2019年に2.5倍の500万セルまで扱えるように拡張しました。

2022年3月に1000万セル上限に拡張

それから3年の月日が経過し、2022年3月にグーグルはさらに1000万セルまで扱えるようにすると発表しました。

グーグルドキュメントのページでも新機能として、セル上限数が2倍になったことを紹介しています。

さらに、グーグルは1000万セルをスプレッドシートの限界と考えておらず、さらなる上限緩和を匂わせています。

おそらく、スプレッドシートでもビッグデータを扱えるようにすることを見越しているのでは?と推察しています。

本当に1000万セル入力できるか試してみた

グーグルがスプレッドシートのセル上限を1000万セルと発表しましたが、本当に1000万セル入力できるでしょうか?

ということで、スプレッドシートに1000万セルを入力に挑戦しました。

ただ、さすがに手入力で1000万個は厳しいです。

Google Apps Script(GAS)という自動化のスクリプトサービスを活用しました。

GASはスプレッドシートの様々なデータ処理や記録に活用されるエクセルのマクロのようなものです。

Google Apps Script(GAS)でスプレッドシートの1000万セルに「test」と自動記入するスクリプト

スプレッドシートのセルに「test」という文字列を1万行×1千列にプログラムで自動入力します。

しかし、GASの自動スクリプトでも入力数が膨大だったため、1回の実行では書き込みが終わりませんでした。

文字列を書き込む行数を小刻みにして、合計9回ほどGASスクリプトの実行が必要でした。

スプレッドシート1000万セルの書き込み成功

実際にスプレッドシートのセルに入力した結果です。

スプレッドシートにGASで1000万セルに文字列を書き込みした結果

列数がALL列になっていますが、こちらは1000列を意味しています。

行数が1万なので、1万かける千で1000万個のセルにtestの文字列が入力できています。

これだけのデータをスプレッドシートに入力しても、エラーが発生しておらず、1000万セル入力可能であることが確認できました。

上限1000万セルを超えるとどうなる?

では、1000万セルの上限を超えて入力しようとするとどうなるでしょうか?

先程のスプレッドシートの末尾の行に1行追加の操作をしてみました。

スプレッドシート上限の1000万セルを書き込みした状態で行追加しようとしたところ、「問題が発生しました。」と1000万セルの制限を超えるとの詳細メッセージ

すると、「問題が発生しました。」というエラーメッセージが表示されました。

「この操作を行うと、ワークブック内のセル数が1千万の制限を超えてしまいます。」と操作がキャンセルされてしまいました。

そのため、2022年5月時点では、1000万セル以上の入力できません。

1000万セル入力したスプレッドシートは重くてフリーズ連発

ただ、スプレッドシートのセル上限数が1000万入力できるからといっても、そのまま利用できるわけではありません。

1000万セル入力したスプレッドシートは動作がとても重いです。

セルを選択したり、スクロールしようとするとフリーズを頻発します。

そのため、1000万セルものデータをGUI操作するのは現実的ではありません。

Google Apps Scriptやpythonなどのプログラミング経由でスプレッドシートにデータを蓄積する用途が想定されます。

まとめ・終わりに

今回、グーグルスプレッドシートで入力できるセル上限が1000万セルに拡張されたことを紹介しました。

元々200万セルが上限でしたが、2019年に500万セルにアップし、2022年3月にはその2倍の1000万セルになりました。

実際にスプレッドシートに1000万セル分のデータを入力したところ、エラーせずに入力できました。

その後、さらに入力しようとすると、メッセージがでてエラーになります。

しかし、1000万セルものデータを入力すると、chromeブラウザでの動作は極端に遅くなります。

セルの選択やスクロールだけで何度もフリーズし、使い物にはなりません。

Google Apps Script(GAS)やpythonなどでデータ蓄積の用途などでの利用が想定されます。

1000万セルの入力が可能になったことで、長期間の時系列データや大量のビッグデータも取り扱えるようになったので、スプレッドシートをさらに活用しましょう。