スプレッドシートの上限セル数が1000万に拡張!元々200万→500万からの2倍に
Googleスプレッドシートのセル数の上限が2022年3月より、1000万セルに引き上げられました。
元々200万セルだったのが、2019年に500万セルになり、さらに、2倍の1000万セルまで入力可能なりました。
今回、スプレッドシートのセル上限が1000万になったことに加えて、実際に1000万セル入力できるのか?その際の動作について紹介します。
スプレッドシートの上限は元々200万セル
スプレッドシートのデータ上限は元々200万セルでした。
200万セルと聞くと多そうに感じるかもしれません。
ただ、実際に200万セルというのは以下のようなシートの使い方です。
- 2000行のデータだと1000列
- 1万行だと200列
- 10万行だと20列
このように実際にスプレッドシートの行数と列数で見ると、200万セルは意外と少ないです。
ビジネス用途では毎日大量のデータを蓄積することも多く、200万セルはあっという間にオーバーします。
そうしたこともあり、グーグルは2019年に2.5倍の500万セルまで扱えるように拡張しました。
2022年3月に1000万セル上限に拡張
それから3年の月日が経過し、2022年3月にグーグルはさらに1000万セルまで扱えるようにすると発表しました。
グーグルドキュメントのページでも新機能として、セル上限数が2倍になったことを紹介しています。
さらに、グーグルは1000万セルをスプレッドシートの限界と考えておらず、さらなる上限緩和を匂わせています。
おそらく、スプレッドシートでもビッグデータを扱えるようにすることを見越しているのでは?と推察しています。
本当に1000万セル入力できるか試してみた
グーグルがスプレッドシートのセル上限を1000万セルと発表しましたが、本当に1000万セル入力できるでしょうか?
ということで、スプレッドシートに1000万セルを入力に挑戦しました。
ただ、さすがに手入力で1000万個は厳しいです。
Google Apps Script(GAS)という自動化のスクリプトサービスを活用しました。
GASはスプレッドシートの様々なデータ処理や記録に活用されるエクセルのマクロのようなものです。
スプレッドシートのセルに「test」という文字列を1万行×1千列にプログラムで自動入力します。
しかし、GASの自動スクリプトでも入力数が膨大だったため、1回の実行では書き込みが終わりませんでした。
文字列を書き込む行数を小刻みにして、合計9回ほどGASスクリプトの実行が必要でした。
スプレッドシート1000万セルの書き込み成功
実際にスプレッドシートのセルに入力した結果です。
列数がALL列になっていますが、こちらは1000列を意味しています。
行数が1万なので、1万かける千で1000万個のセルにtestの文字列が入力できています。
これだけのデータをスプレッドシートに入力しても、エラーが発生しておらず、1000万セル入力可能であることが確認できました。
上限1000万セルを超えるとどうなる?
では、1000万セルの上限を超えて入力しようとするとどうなるでしょうか?
先程のスプレッドシートの末尾の行に1行追加の操作をしてみました。
すると、「問題が発生しました。」というエラーメッセージが表示されました。
「この操作を行うと、ワークブック内のセル数が1千万の制限を超えてしまいます。」と操作がキャンセルされてしまいました。
そのため、2022年5月時点では、1000万セル以上の入力できません。
1000万セル入力したスプレッドシートは重くてフリーズ連発
ただ、スプレッドシートのセル上限数が1000万入力できるからといっても、そのまま利用できるわけではありません。
1000万セル入力したスプレッドシートは動作がとても重いです。
セルを選択したり、スクロールしようとするとフリーズを頻発します。
そのため、1000万セルものデータをGUI操作するのは現実的ではありません。
Google Apps Scriptやpythonなどのプログラミング経由でスプレッドシートにデータを蓄積する用途が想定されます。
まとめ・終わりに
今回、グーグルスプレッドシートで入力できるセル上限が1000万セルに拡張されたことを紹介しました。
元々200万セルが上限でしたが、2019年に500万セルにアップし、2022年3月にはその2倍の1000万セルになりました。
実際にスプレッドシートに1000万セル分のデータを入力したところ、エラーせずに入力できました。
その後、さらに入力しようとすると、メッセージがでてエラーになります。
しかし、1000万セルものデータを入力すると、chromeブラウザでの動作は極端に遅くなります。
セルの選択やスクロールだけで何度もフリーズし、使い物にはなりません。
Google Apps Script(GAS)やpythonなどでデータ蓄積の用途などでの利用が想定されます。
1000万セルの入力が可能になったことで、長期間の時系列データや大量のビッグデータも取り扱えるようになったので、スプレッドシートをさらに活用しましょう。
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