Google Ad Managerの広告申込情報タイプと優先度を解説!配信広告決定に影響

2021年8月13日

Google Ad Mangerで広告配信する際には、オーダー+広告申込情報を作成しますが、その際に広告申込情報タイプ(優先度)を設定する必要があります。

アドマネージャーが配信する広告を決定する上で重要な要素となる広告申込情報タイプと優先度について解説します。

広告配信するため広告申込情報を作成

Google Ad Managerで広告を配信するためには、オーダーと広告申込情報の作成します。

Google Ad Managerでオーダーと広告申込情報を作成し、アドセンス以外の広告を配信

広告配信に必要な要素として、以下の項目を広告申込情報で設定します。

  1. 配信する期間
  2. 配信レート
  3. 配信先の広告枠(広告ユニット)
  4. 配信する広告クリエイティブ

広告申込情報タイプ(優先度)を設定

上記で紹介した要素以外に、Google Ad Managerの広告申込情報で必須で設定するのが「広告申込情報タイプ(優先度)」です。

広告申込情報タイプ(優先度)は、アドマネージャーから広告をサイト上に広告を配信する際に、「どの広告を配信するか?」を決めるための重要な要素です。

Google Ad Managerの広告申込情報で設定可能な広告申込情報タイプと優先度は6種類

Google Adsenseでは、アドセンスが用意した広告のみを配信するため、こうした優先度という概念はありませんでした。

しかし、Google Ad Managerでは、複数の広告ネットワークの広告配信に加え、予約型広告も配信するため、配信広告を決定しなければなりません。

アドマネージャーから配信する広告を決めるために、広告申込情報タイプと優先度を設定する必要があります。

Google Ad Managerの広告申込情報タイプは全6種類

Google Ad Managerで設定できる広告申込情報タイプは全部で6種類用意されています。

  1. スポンサーシップ
  2. 標準
  3. ネットワーク
  4. バルク
  5. 価格優先
  6. 自社広告

広告申込情報タイプを選択すると、標準以外は自動的に優先度の数値が選択されるようになります。

※標準の場合は優先度の数値を3つの数字から選択することが可能です。

スポンサーシップは予約型広告で配信期間中ずっと掲載するような常時露出の広告を設定する際に使用します。

次に標準は予約型広告で配信期間と配信インプレッション数が決まっている保証タイプの広告を設定時に使います。

ネットワーク、バルク、価格優先は、配信数等が非保証タイプの広告で、アドネットワークから配信するネットワーク広告の設定です。

最後の自社広告はスポンサーシップ、標準、ネットワーク(アドセンス含む)のいずれにも該当しない場合に配信する広告です。

優先度は4~16の6個の数値から選択

広告申込情報に対し、優先度は4~16の数字を選択します。

  • 4:スポンサーシップ
  • 6:標準(優先度:高)
  • 8:標準(優先度:標準)
  • 10:標準(優先度:低)
  • 12:ネットワーク、バルク、価格優先
  • 16:自社広告

なぜ優先度が4からスタートするのか、数値が2ずつ増えている理由はわかりません。

優先度の数値が小さいほど、優先度が高い広告申込情報としてGoogle Ad Managerに認識されます。

Google Ad Managerの広告決定プロセスで活用

Google Ad Managerではブログやサイトからリクエストされるたび、設定されている広告申込情報の中からどの広告を配信するか決定します。

その広告配信を決めるプロセスにおいて、広告申込情報タイプに設定された優先度が用いられます。

リクエストがあった広告ユニットを配信ターゲットとする広告申込情報の一覧の中から、優先度の数字が小さいものを選出します。

Google Ad Managerの広告申込情報タイプ(優先度)に応じた配信広告の決定プロセス

一番優先度が小さいスポンサーシップ(優先度4)があれば、その広告申込情報が選出されます。

スポンサーシップがない場合に、次の標準(6~10)、ネットワーク(12)、バルク(12)、価格優先(12)の順に選択されています。

優先度12のネットワーク広告も存在しなければ、自社広告として設定されている優先度16の広告申込情報が配信されます。

もし、スポンサーシップ(優先度4)の広告申込情報が複数存在する場合は、同じ配信比率となるように順番に選ばれます。

標準の配信状況次第でネットワークが選ばれることも

なお、広告申込情報タイプが標準(6,8,10)とネットワーク広告(12)の場合、通常は優先度の数値が小さい標準の広告申込情報を選択されます。

しかし、標準の広告申込情報の配信が予定期間で順調に予定配信数が消化できている場合はアドセンスやアドエクスチェンジなどのネットワーク広告が配信されます。

標準の広告は設定された配信期間・配信数から1日に配信する回数が定められています。

1日あたりの予定配信数が達成した後は、収益を増やすためにネットワーク広告が選ばれるようになります。

※配信率を「できるだけ早く」にして、予定期間を前倒しで達成させる設定の場合は除きます。

まとめ・終わりに

今回、Google Ad Managerの広告申込情報で設定する広告申込情報タイプと優先度について紹介しました。

広告申込情報タイプには優先度が設定されており、この優先度がアドマネージャーの広告決定プロセスに大きく影響します。

優先度の数値は4から16までの整数値ですが、数字が小さいほど優先度が高いものと認識され、配信広告に選ばれます。

その他にも配信状況やレートなど様々な要素が広告決定に作用しますが、最も影響を与えるのが広告申込情報タイプ(優先度)です。

Google Ad Managerの広告配信プロセスを理解する上で、広告申込情報タイプ・優先度を理解することが求められます。

難易度は高いですが、色々な広告申込情報の条件でどの広告が配信されるかシミュレーションして優先度を理解しましょう。