GoogleスライドでDALL-E3の画像生成を実行する方法【テンプレート公開】
OpenAIが提供する画像生成AIのDALL-E3は、プロンプトに応じた高精度・高画質な画像を生成できます。
DALL-E3を活用したいツールの1つがGoogleスライドですが、現時点でDALL-E3のモデルで画像生成できるアドオンはありません。
そこで、GoogleスライドのメニューからDALL-E3による画像生成を実行可能にするスクリプトを用意しました。
DALL-E3実行のためのOpenAIのAPIキーがあれば誰でも利用可能なので、導入方法を説明します。
※予めDALL-E3を利用できるようスクリプトをセットしたGoogleスライドのテンプレートも公開しています。
高性能な画像生成ができるDALL-E3
OpenAIのChatGPTなどのテキスト生成AI以外に、画像生成AIも開発しています。
OpenAIの画像生成AIの最新モデルは、2023年9月に発表されたDALL-E3です。
このDALL-E3は2023年11月にAPI経由での利用ができるようになりました。
これによって、DALL-E3による画像生成があらゆるサービスやアプリに組み込めるようになりました。
GoogleスライドでDALL-E3が使えると便利
DALL-E3と連携することで効率化が図れるサービスの1つがGoogleスライドです。

プレゼン資料などを作成するGoogleスライドでは、多くの画像を用意します。
これまでは自分で画像を作成したり、フリー素材を検索して用意して配置する必要がありました。
しかし、DALL-E3を使えば、求める画像をプロンプトで入力すれば、その指示に従った画像を作成してくれます。
※まだまだ求める水準の画像が生成されないケースもあります。
それゆえに、Googleスライド上でDALL-E3が使えるようになると、とても便利です。
わざわざ有料版のChatGPT Plusや、Bing AIにアクセスしなくてもGoogleスライド上で画像生成ができれば、スライド作成の効率が格段にアップします。
DALL-E3を使えるアドオンはまだない
Googleスライドの標準機能には画像生成はありませんが、アドオンという拡張機能を追加することができます。
Google Workspace Marketplaceには、Googleスライドで生成AIを利用した画像生成機能を追加するアドオンが公開されています。
しかし、現時点ではOpenAIのDALL-E2のモデルを使ったものが多く、DALL-E3で検索しても該当するアドオンはありません。

そのため、アドオンを追加してもGoogleスライドでDALL-E3は使えない状態です。
GoogleスライドでDALL-E3の画像生成を簡単実行
そこで、GoogleスライドでDALL-E3による画像生成AIを利用できる方法を用意してみました。

Googleが提供するGoogle Apps Script(GAS)を用いたプログラムをGoogleスライドに設定し、OpenAIのAPIキーをセットするとDALL-E3の画像生成がGoogleスライド上で利用できます。
一度セットアップすれば、以下の動画のようにプロンプトを入力して簡単にDALL-E3の画像生成が可能です。
Googleスライドで資料作成を行いながら、必要な時に画面を切り替えずに画像生成できます。
DALL-E3のGoogleスライド導入手順
GoogleスライドでDALL-E3を使えるようにする導入手順を解説します。
1.事前準備としてDALL-E3のAPIリクエストが必要になるので、OpenAIのAPI利用登録を行い、APIキーを取得します。
※OpenAIのAPIキーの取得手順は下記の記事で解説しています。
2.DALL-E3を使えるようにしたいGoogleスライドのファイルを開きます。

3.メニューバーにある「拡張機能>Apps Script」を選択します。

4.Apps Scriptのスクリプトエディタが表示されるので、記載されたmyfunctionを削除して、下記スクリプトを貼り付けます。
5.スクリプトエディタのタブを閉じて、Googleスライドを再度読み込みます。

6.メニューバーに「DALL·E3」が表示されるので、「初回認証」を選択します。

※下記の記事に従って、GASの初回認証を行って下さい。
7.「DALL·E3>APIキー設定(初回のみ)」を選択し、OpenAIのAPIキーを入力します。


以上でGoogleスライドでDALL-E3による画像生成のセットアップは完了です。
メニューバーにある「DALL·E3>画像生成」を選択すると、プロンプト入力画面が表示されます。

ここにプロンプトを入力してOKをクリックすると、少し待つとDALL·E3の画像が生成されて、現在表示しているスライドに挿入されます。
試しに「黒板に板書した内容を熱弁する教授」というプロンプトを入力してDALL-E3で画像生成してみました。

DALL-E3が画像を生成するのに少し時間がかかります。
DALL-E3からの生成された画像が帰ってくると、現在開いているスライドに生成画像が挿入されます。

一度スクリプトの配置や初回認証、OpenAIのAPIキーを設定すれば、それ以後はすぐに画像生成が可能です。
ただし、別のGoogleスライドでDALL-E3を使いたい場合は、再度導入手順を実施する必要があります。
DALL-E3実行できるスライドの雛形も用意
なお、スクリプトの配置が面倒な人向けに、DALL-E3が使えるGoogleスライドのテンプレートも用意しています。
GoogleスライドでDALL·E3利用(配布テンプレート)

こちらのテンプレートを「ファイル>コピーを作成」してもらうと、スクリプトの配置しなくてもコピーしたGoogleスライドでDALL-E3が利用可能です。
初回認証やAPIキーの設定は必要ですが、2枚目のスライドに利用方法を説明しています。

新しくGoogleスライドでプレゼン資料を作る際にDALL-E3を使いたい場合はこちらをご利用ください。
まとめ・終わりに
今回、Googleスライド上でDALL-E3による画像生成を利用できるようにする方法を紹介しました。
Google Apps Script(GAS)によるスクリプトをセットし、OpenAIのAPIキーを設定することでGoogleスライドの画面でDALL-E3の高精度の画像を生成することができます。
Googleスライドでは画像を用いる機会が多いので、Googleスライド上でプロンプト入力して画像生成できればとても便利です。
DALL-E3を利用できるようにするGASスクリプトの配置から、初回セットアップ方法も解説しています。
また、あらかじめプログラムが入ったテンプレートのGoogleスライドもあります。
GoogleスライドでDALL-E3の画像生成を利用したい人は、ぜひOpenAIのAPIキーを取得してお使いください。
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