スプレッドシートのシートとセルの保護のやり方と解除方法を解説

Googleスプレッドシートでは、シートやセルを他の編集ユーザーが書き換えできないように保護をかけることができます。

スプレッドシートの保護方法と解除する手順について解説したいと思います。

スプレッドシートの保護の役割

表計算アプリであるGoogleスプレッドシートでは、多人数での共同編集を行うケースが一般的です。

複数人でスプレッドシートを編集していると、本来書き換えてはいけない箇所をユーザーが書き換えてしまうことがあります。

もちろん、スプレッドシートには変更履歴機能があるので、変更履歴から戻しを行ってリカバリーが可能です。

しかし、リカバリーはできるものの、復旧には手間がかかってしまい無駄な作業が発生します。

そんなときにスプレッドシートの保護機能を利用するのがオススメです。

スプレッドシートの保護では、あらかじめ設定されたユーザーしかシートやセルを編集できなくする機能です。

スプレッドシートのセル範囲やシートに保護がかかっていると、メッセージが表示され編集できない

保護された範囲やシートを編集しようとすると上記のようなメッセージが表示され、値の入力・変更ができません。

決められた数値が入力され、編集する必要がないシートやセルを書き換えられることを防ぐことができます。

スプレッドシートで保護を行う方法

Googleスプレッドシートの保護を行う手順について解説します。

スプレッドシートの保護対象ごとに以下の2種類のやり方を紹介していきます。

シート・セル範囲の保護を行いたいスプレッドシート

  1. 1つのシートを保護する方法
  2. 選択範囲のセルを保護する方法

1つのシート全体を保護する場合

1.あるシート上のすべてのセルを保護する場合は、保護したいシートを右クリックし、「シートを保護」を選択します。

スプレッドシートのシート保護は、シートを右クリックして「シートを保護」を選択する

2.シート保護の内容がわかるコメントを入力した上で、「権限を設定」ボタンをクリックします。

シート保護の際にどういった内容かわかるように文言を入力し、「権限を設定」ボタンをクリックする

3.「この範囲を編集できるユーザーを制限する」かつ、「自分のみ」を選択した状態で「完了」ボタンをクリックします。

スプレッドシートのダイアログで「この範囲を編集できるユーザーを制限する」かつ、「自分のみ」を選択した状態で「完了」ボタンをクリック

以上の3Stepでスプレッドシートのシート保護は完了です。

スプレッドシートのシートやセルを保護して、編集できないようにする方法と保護解除する手順

上図のように、右側でシートが保護されていることが確認できます。

選択したセル範囲を保護する場合

スプレッドシートのシートではなく、特定範囲のセルを保護する場合の手順も紹介します。

1.保護したいセルを選択した状態で右クリックし、「範囲を保護」を選択します。

スプレッドシートの保護したいセル範囲を選択した状態で右クリックして、「範囲を保護」を選択

2.セル範囲の保護内容がわかるようにコメントを入力し、「権限を設定」ボタンをクリックします。

スプレッドシートのセル範囲を保護する際にどういった内容かわかるように文言を入力し、「権限を設定」ボタンをクリックする

3.シート保護と同様に、「この範囲を編集できるユーザーを制限する」かつ、「自分のみ」を選択した状態で「完了」ボタンをクリックします。

スプレッドシートのダイアログで「この範囲を編集できるユーザーを制限する」かつ、「自分のみ」を選択した状態で「完了」ボタンをクリック

以上の3Stepで、スプレッドシートのシート内にある特定範囲のセル保護は完了です。

保護セルを修正可能なユーザーを増やすには?

今回はスプレッドシートのオーナーのみをシート・セル保護の制限対象から除外しました。

しかし、場合によってはオーナー以外の編集者も保護の対象外にしたいケースがあります。

その場合には、シート/範囲の編集画面で、「自分のみ」ではなく「カスタム」を選択します。

シートやセルの保護対象から除外したいユーザーが複数いる場合の対応方法

カスタムを選択後、オーナーや自分以外に保護対象から除外したいユーザーにチェックを入れ、完了ボタンを押すと、そのユーザーも保護したシートやセルの編集が可能です。

シートやセル保護の解除方法は?

シートやセルの保護がかかっているけれど、値を書き変えたいため保護を解除したいケースがあります。

シート・セルの保護はどのようにすれば解除できるのでしょうか?

スプレッドシートの保護を解除できるのは編集権限ユーザーのみ

残念ながら、スプレッドシートの保護は誰でも解除することはできません。

保護されたシートやセルに対して、編集権限を持つユーザー(オーナー)のみが保護を解除できます。

そのため、保護されているセルを修正したい場合は、スプレッドシートのオーナー権限を持つユーザーに解除を依頼する必要があります。

スプレッドシートの保護を解除する方法

スプレッドシートの保護を解除する方法は以下の手順で実施できます。

1.スプレッドシートのメニューバーにある「データ」から「保護されたシートと範囲」を選択します。

スプレッドシートのシート/セル範囲の保護を解除する方法~メニューバーの「データ」から「保護されたシートと範囲」を選択します

2.削除したい保護の右側にあるゴミ箱アイコンをクリックします。

保護設定画面がスプレッドシートの右側に表示されるので、削除したい保護の右側にあるゴミ箱アイコンをクリックします

3.確認のメッセージが表示されるので、「削除」ボタンをクリックし、削除します。

「この保護している範囲を削除してよろしいでしょうか?」というメッセージに対し、削除ボタンをクリックします。

以上の3Stepでシート/セル範囲の保護解除は完了です。

これで、他のユーザーが編集すると表示されていたエラーメッセージが表示されなくなり、編集可能になります。

まとめ・終わりに

今回、スプレッドシートのシートやセルを保護する方法と保護を解除する方法を紹介しました。

シート/範囲を保護することで、誤ってセルの値を削除することを防止することができ、大人数で編集している際のミスを減らすことができます。

ただ、保護されていると編集したいときに編集できなくなるため、きちんと保護対象者と保護対象外のユーザーを設定し、適切に権限管理するのがオススメです。

保護を使ってスプレッドシートのミスオペレーションを減らし、より効率よく売上管理やスケジュール管理に役立てましょう。