【書評】詳解Google Apps Script完全入門-第3版レビュー!GAS初学者は必携
GAS入門書として名高い「詳解Google Apps Script完全入門」の第3版が2021年7月6日に発売されました。
2020年12月にアップデートされた新IDEにも対応した最新のGAS入門本です。
どんな内容かGoogle Apps Script完全入門をレビューしたいと思います。
「詳解Google Apps Script完全入門」第3版が2021年7月6日発売!
2021年7月6日に「詳解Google Apps Script完全入門-第3版」が発売されました。
Google Apps Script完全入門は、GASを始めた初心者向けの入門書籍としては最も人気の高い一冊でした。
最初は2015年に第1版が出版され、2020年に第2版、そして今回第3版が発売されるに至りました。
著者の高橋宣成さんは、「いつも隣にITのお仕事」というブログを運営されており、そこでGASに関する記事を多数執筆されています。
恐らく、GASを勉強している人は検索経由などで一度はアクセスしたことがあるほどの有名なブログです。
今回、詳解Google Apps Script完全入門(第3版)の電子書籍のKindle本を予約注文し、発売日の7月6日に日付が変わった瞬間にダウンロードして入手しました。
残念ながら、固定レイアウト形式のため、文字読み上げ等の機能は利用できませんが、携帯性を考え、Kindle版を購入しました。
第2版から1年経たずの理由は新IDE対応
第3版が発売された詳解Google Apps Script完全入門ですが、第2版が発売されたのは、1年も経過していない2020年12月でした。
第2版の発売からたった7ヶ月後に第3版が発売されたのはなぜなのか?
その理由はGoogle Apps Script(GAS)の目まぐるしいアップデートにあります。
第2版では、GASがV8ランタイムに対応したことを受け、執筆が開始されました。
V8ランタイム対応によって、現在のJavascriptの標準的な規格となりつつあるECMAScriptに準拠し、letやconstといったブロックスコープの変数宣言やアロー関数が利用可能になりました。
しかし、発売した直後にGASの統合開発環境(IDE)、すなわちスクリプトエディタをアップデートすることを発表しました。
これによってGASのエディタ画面のUIが大きく変更され、旧エディタでは可能だった設定ができなくなったりしています。
そうした新しいIDEへの対応を行うために、詳解Google Apps Script完全入門の第3版が発売されることになりました。
これまで使用されていたスクリプトエディタの画面部分が新しいIDEに対応したものに置き換えられています。
GAS入門書籍としてのわかりやすさは健在
もともと、詳解Google Apps Script完全入門は第1版のときから、その説明の丁寧さとわかりやすさでGAS初心者に好評でした。
Google Apps Script(GAS)を一度も触れたことがない人を対象に、GASの始め方から基本的なコードの書き方まで詳しく説明してくれています。
プログラム入門書の中には初心者向けを謳いながらも、ソースコードの詳しい説明が少ないままで、初心者がつまづくものもあります。
その点、Google Apps Script完全入門第3版は、そうしたGASは入門書籍としてのわかりやすさはそのまま、内容が最新の情報に更新されています。
ライブラリの導入方法を最新にアップデート
新しいスクリプトエディタがアップデートされたことで変化したポイントにライブラリの導入方法があります。
かつてはライブラリ導入ではプロジェクトIDを入力するのが一般的でした。
しかし、新しいスクリプトエディタでは、プロジェクトIDを入力してもライブラリが表示されません。
実は新IDEエディタではライブラリのプロジェクトIDではなく、スクリプトIDの入力が求められるようになりました。
こうしたライブラリ導入方法についても、詳解Google Apps Script完全入門第3版はアップデートした情報を分かりやすく紹介してくれています。
「Google Apps Script完全入門」第3版は初学者必携
2021年7月時点で、Google Apps Scriptに関する入門書籍は多数あります。
しかし、今回発売された「詳解!Google Apps Script完全入門」第3版は唯一、現在のGASの最新環境に対応しています。
以前に発売されたGASの入門書の場合、GASのV8ランタイムに対応していなかったり、新しいスクリプトエディタの表示になっていないです。
そのため、そのまま書籍に沿って学習を進めても、同じ表示にならなかったり、本に書かれた手順では上手くいかないケースもあります。
それに対し、「詳解!Google Apps Script完全入門」第3版はGAS入門書として、そのまま書籍内容を読んで学習が進められます。
本書には過去のGASのアップデートの流れも書いているので、自然とGASの変遷も学べます。
それによって、V8ランタイムアップデート前や、旧IDEとの違いも理解でき、ネット上の古いコードや記述も使いこなせるようになります。
現時点でという枕詞は必要ですが、GAS入門本として、「詳解!Google Apps Script完全入門」第3版は初学者に必携の一冊です。
まとめ・終わりに
今回、2021年7月6日に発売された「詳解!Google Apps Script完全入門」第3版の書評・レビューを紹介しました。
第3版では、Google Apps Script(GAS)の新しいIDE(スクリプトエディタ)に対応し、書籍に掲載されている画像も刷新されています。
また、新しいIDEに対応したことを受け、スクリプトプロパティをコードで設定する手順や、ライブラリの導入手順もアップデートされています。
GAS入門書籍として、現時点(2021年7月)で最新の開発環境に対応した一冊となっています。
もともとGASの入門書籍として定評がありましたが、「詳解!Google Apps Script完全入門」第3版によってGAS初学者がまず取り組むべき入門書籍となりました。
GASを勉強したいと思っている人は、数ある入門書の中で「詳解!Google Apps Script完全入門」第3版の購入をオススメします。
※第1版(青)、第2版(紫)なので、バージョンを間違えないように注意してください。
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