GASのメール送信で宛先以外にCCやBCCを追加する方法

2021年1月20日

Google Apps Script(GAS)のMailAppクラスで宛先や件名、本文を指定することでメールを送信することができます。

今回、MailApp.sendEmailメソッドで宛先以外に、CCやBCCのメールアドレスを指定してメールを送る方法を解説します。

Google Apps Scriptで簡単メール送信

Google Apps Script(GAS)には、メール送信に関する機能としてMailAppクラスが用意されています。

このMailAppクラスで使用できるsendEmailメソッドに対し、メール送信に必要な引数を指定することで、GASスクリプト実行でメールを送ることができます。

上記の記事ではMailApp.sendEmailメソッドを使い、たった1行のGASコードを実行するだけで、メールを自動送信する方法を解説しています。

宛先以外にCCやBCCをつけてメールしたい

普段の業務でやり取りするメールでは必ずといっていいほど、宛先以外にCCもついています。

CCには部署やチームなどの複数の人間が受信できるグループ用のメールアドレスが指定されることが多いです。

さらに、他の宛先の人にCCでメールを送っていることを知られないようにBCC(Blind Carbon Copy)で送るケースもあります。

このようにメールを送る際に、宛先以外にCCやBCCにもメールアドレスをつけて送りたい場合があります。

Google Apps Script(GAS)のメール送信するMailApp.sendEmailメソッドには、CCやBCCも設定することが可能です。

GASで宛先とCCやBCCををつけてメール送信する方法

Google Apps Script(GAS)によるメール送信で、CCやBCCをつけてメール送信する方法を紹介します。

GASでメールを送るMailApp.sendEmailメソッドは通常、宛先・件名・本文の3つの引数を指定します。

上記の3つに加えてオプションを4つ目の引数に加えて、CCやBCCを設定します。

MailApp.sendEmail(address, mailTitle, mailText, options);

4つ目の引数であるoptionsはオブジェクト型変数で、以下のような項目を設定可能です。

  • CC
  • BCC
  • ファイル添付
  • 送信者名
  • 返信先
  • 返信可否

CCやBCCなど設定したい項目を以下のようにオブジェクトとして設定することで、CC・BCC付きのメールが送信できます。

options = {
 "cc" : "aaa@auto-worker.com",
 "bcc" : "bbb@auto-worker.com",
 "name" : "テストアカウント"
};

MailApp.sendEmailでCC付きメールを送信

CCをつけたメールを送るGASのサンプルコードは以下の通りです。

function myFunction() {
  //メールアドレスの宛先を記述する
  let address = "aaa@auto-worker.com";
  //メールの件名を記述する
  let mailTitle = "テストメール";
  //メール本文を記述する
  let mailText = "本文です。";
  //オプションでCCとBCCの宛先を設定する
  let options = {
    "cc": "ccc@auto-worker.com"
  };
  //MailAppで宛先、件名、本文、CCを引数にしてメールを送付
  MailApp.sendEmail(address, mailTitle, mailText, options);
}
Google Apps Script(GAS)のMailApp.sendEmailメソッドでオプション引数でCCをつけてメールを送信するサンプルコード

※初回実行時にはメール送信に関する許可を求められるメッセージが表示されます。

こちらを実行すると、options変数でccで設定したメールアドレス宛にCCでメールが送信されます。

Google Apps Script(GAS)のメール送信でCCの宛先で受信したメール

CCの欄が表示されメールアドレスが表示されているのが確認できます。

MailApp.sendEmailでBCCのメール送信

先程のCCに加え、BCCも設定したメールを送るGASのサンプルコードは以下の通りです。

function myFunction() {
  //メールアドレスの宛先を記述する
  let address = "aaa@auto-worker.com";
  //メールの件名を記述する
  let mailTitle = "テストメール";
  //メール本文を記述する
  let mailText = "本文です。";
  //オプションでCCとBCCの宛先を設定する
  let options = {
    "cc": "ccc@auto-worker.com",
    "bcc": "bbb@auto-worker.com"
  };
  //MailAppで宛先、件名、本文、CC/BCCを引数にしてメールを送付
  MailApp.sendEmail(address, mailTitle, mailText, options);
}
Google Apps Script(GAS)のMailApp.sendEmailメソッドでオプション引数を使い、CCとBCCをつけてメールを送信するサンプルコード

上記のGASサンプルコードを実行すると、前述のCCに加え、bccの宛先にもbccの形でメールが送付されます。

Google Apps Script(GAS)でBCCを設定して送ったメール。宛先やCCにメールアドレスがないのに受信できている

受信トレイのメールアドレスが宛先やCCには表示されていないのに、BCCなのでメールを受信できています。

このようにBCCを宛先にするメールもGASで送付できるので、あらゆるメール送信がGASで実現可能です。

GASで複数の宛先にメールを送りたい場合は?

なお、CCやBCCの設定方法を紹介しましたが、CCではなく宛先に複数のメールアドレスを指定したいケースがあります。

CCのメールは情報共有レベルで送るケースが多いため、CCの宛先で受信したユーザーはメールをチェックするだけです。

そのため、しっかり返信等を促したい場合は、メールの宛先に含め、複数のメールアドレスを送信先に指定します。

Google Apps Scriptで、複数のメールアドレス宛にメールを送る方法は以下の記事で解説しています。

CCやBCCにメールアドレスを指定するのではなく、宛先に複数メールアドレスを指定したい場合は上記の記事を参考にしてください。

まとめ・終わりに

今回、Google Apps Script(GAS)のメール送信機能で、CCやBCCを設定する方法を紹介しました。

GASのMailApp.sendEmailメソッドでオプションの引数でCCやBCCを指定することで、CC/BCC付きのメール送信が可能です。

業務メールでは、やり取りしている人を宛先にする以外に、他のメンバーをCCに入れて送ることが多いです。

今回紹介したGASサンプルコードを活用することで、CC/BCC付きメール送信も自動実行可能になります。

定例で送るようなメールの自動化などに便利なので、業務自動化に取り組みましょう。