スプレッドシートでドル円、ユーロ円の為替レートを取得する方法
スプレッドシートで資産管理を行う場合に外貨建ての資産については、日本円に換算して算出したいケースがあります。
そこで、スプレッドシートのGOOGLEFINANCE関数を使ったドル円、ユーロ円などの為替を取得する方法を解説します。
スプレッドシートで資産管理
日本では「貯蓄から投資へ」を合言葉に資産運用、資産形成に取り組む人が増えています。
これまでは預金などのリスクのほとんどない金融資産がメインでした。
それが日本株式や債券、投資信託などに加えて、海外株式への投資に進んでいます。
特にGAFAMを有する米国株式や、米国株式のS&P500の投資信託を持つ人が急増しています。
そうした多様な資産を管理するため、スプレッドシートを活用される方も多いです。
スプレッドシートで色々な証券会社や銀行の資産をまとめることで、自分が保有している資産の評価額をまとめて管理できます。
外貨建て資産はドル円・ユーロ円の為替レートが必要
ただ、日本に住んでいる場合は、評価額は自国通貨である円で算出します。
しかし、海外株式や投資信託を外貨建てで購入することもあります。
そうした場合には日本円での資産評価額を算出するには為替レートが必要です。
ドル建て資産の場合はドル円のレートが必要になり、ユーロ建て資産の場合は、ユーロ円の為替レートが必要になります。
GOOGLEFINANCE関数で為替を取得可能
実はスプレッドシートでは標準で用意されている関数を使って為替レートを取得することができます。
その関数は「GOOGLEFINANCE関数」です。
グーグルファイナンスから株価などの情報を取得できます。
主に米国株式に関する情報が中心で、日本株式の株価は取得できません。
しかし、日本円の為替レートというのはアメリカでも必要になるので、取得可能です。
このGOOGLEFINANCE関数を利用することで、スプレッドシートで為替レートを更新し、保有資産を日本円で計算し直すことができます。
ドル→円の為替レートを取得する方法
まず、最も利用頻度が高い、ドル円(1ドルあたり○円)の為替レートです。
GOOGLEFINANCE関数を使って以下のように記述すると、ドル円の為替レートが取得できます。
=GOOGLEFINANCE(“USDJPY")
上のスプレでは2022年6月22日時点の1ドルの日本円が表示されています。
GOOGLEFINANCE関数を使って為替レートを取得できるようにしておけば、自分で為替レートを設定したり、また更新する必要がありません。
ドル建て資産の評価額が$表示だったとしても、取得した為替レートを掛け算すれば、日本円の評価額を求めることができます。
ただし、GOOGLEFINANCE関数を使うと、スプレッドシートの下部に表示されている通り、最大20分の遅延があります。
そのため、リアルタイム性を求められる資産管理には適していません。
ユーロ→円の為替を取得する方法
続いて、ヨーロッパ圏の共通通貨としてドルに次によく使うユーロ円です。
ドル円の時と同じようにGOOGLEFINANCE関数でドル部分をユーロに置き換えます。
=GOOGLEFINANCE(“EURJPY")
ドル円と同じように1ユーロの日本円を表示することができました。
ユーロ建ての金融資産でもユーロ円の為替レートで評価額が円で計算可能です。
その他の通貨の為替の場合は?
その他の通貨と日本円の為替レートを取得する場合も、これまで紹介したドル円やユーロ円と同様です。
=GOOGLEFINANCE(“○○○JPY")
という形式で前の部分に知りたい為替レートの通貨コード(3文字)を指定します。
例えば、オーストラリアドルの場合は「AUDJPY」です。
その他に利用頻度の多い通貨の通貨コードには以下のようなものがあります。
- 英ポンド:GBP
- ロシアルーブル:RUB
- 人民元:CNY
- ウォン:KRW
- インドルピー:INR
- タイ:THB
- ブラジルレアル:BRL
上記の通貨コードとJPYを文字列で結合することで為替レートを取得可能です。
まとめ・終わりに
今回、スプレッドシートでドル円やユーロ円などの為替を取得する方法を紹介しました。
日本円建てではない、ドル建ての株式やETF(上場投資信託)などは、円安・円高の為替の影響で資産額が変動します。
為替は刻々と変動する要素のため、定期的にセルの値を更新して管理するケースもありますが、スプレッドシートのGOOGLEFINANCE関数を使えば、為替を取得できます。
ドル建て資産の場合は、ドルでの評価額があれば、ドル円の為替で日本円での評価額を算出できます。
最近は資産運用の中で円建てだけでなく、ドル建てやユーロ建ての株式やETFも保有することも多いです。
スプレッドシートで外貨建て資産の管理を行う場合は、日本円での評価額を算出するため、GOOGLEFINANCE関数での為替取得を活用しましょう。
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