【2023年版】Google Apps Script(GAS)入門書でオススメ3選とGAS本全11冊まとめ
業務効率化が進んだことで、Google Apps Script(GAS)を始める方も増えて来ました。
そこで、GASを始めたいという初心者にピッタリなGAS入門本の一覧をまとめるとともに、オススメの書籍を紹介します。
※2023年7月1日時点で出版されているGAS本の11冊についてアップデートしています。
※記事内にアフィリエイトリンクを設置しています。- 1. Google Apps Script本も多数出版
- 2. Google Apps Scriptの入門書まとめ
- 2.1. Google Apps Script目的別リファレンス第3版(2023年5月10日)
- 2.2. ケーススタディでしっかり身につく! Google Apps Script超入門(2022年3月25日)
- 2.3. 詳解! Google Apps Script完全入門(2021年7月6日出版)
- 2.4. Google Apps Scriptのツボとコツがゼッタイにわかる本(2020年11月26日)
- 2.5. Google Apps Script自動処理 全部入り。(2020年11月20日)
- 2.6. GoogleAppsScript実践プログラミング(2020年4月28日)
- 2.7. 現役公認会計士が解説!GASで自動化する経営管理(2020年2月28日)
- 2.8. サーバーレスでお手軽自動化!Google Apps Script活用入門(2018年12月21日)
- 2.9. Google Apps Script Webアプリ開発 超入門(2018年9月26日)
- 2.10. 仕事で使える!Google Apps Script(2017年6月9日)
- 2.11. Google Apps Script クイックリファレンス(2013年2月1日)
- 3. GAS入門書オススメ3選①「詳解!Google Apps Script完全入門」
- 4. GAS入門書オススメ3選②「Google Apps Script目的別リファレンス第3版」
- 5. GAS入門書オススメ3選③「ケーススタディでしっかり身につく! Google Apps Script超入門」
- 6. 新スクリプトエディタには未対応のGAS本も
- 7. まとめ・終わりに
Google Apps Script本も多数出版
働き方改革やニューノーマルな働き方が推進される中で、Google Apps Script(GAS)を学び、業務に取り入れる方が増えています。
GASがどういったものか、特徴やできることをまとめた入門記事はこちら↓
数年前までは、GASをテーマにした書籍は片手で数える程度しかありませんでした。
しかし、今では色々な出版社からGASの入門的内容や活用方法まで解説している本が出版されています。
Google Apps Scriptの入門書まとめ
今回、色々とGoogle Apps Script(GAS)の入門本が出版されたことを受け、現時点で書店で販売されているものをまとめてリストアップしました。
GASの基本的な使い方から、業務での取り入れ方といった入門的な内容から、実際の業務改善での活用事例など、実践的な解説本を紹介します。
これまでに2023年7月1日までに出版されたGASの解説本を新しく出版された書籍順に紹介していきます。
Google Apps Script目的別リファレンス第3版(2023年5月10日)
Google Apps Script目的別リファレンスは、やりたいことに対し、どうやって実装したらいいか、GASの文法とサンプルコードが解説されているリファレンス的内容です。
800ページに近いボリュームで、冒頭ではGASに関する基礎的な内容も十分なページを割いて詳しく説明されています。
実際にGASを活用した業務改善の事例も紹介されており、幅広いカバー範囲が魅力的な一冊です。
第1版から第2版も販売されていますが、内容がどんどんアップデートされ、ChatGPTのAPIとの連携やOCR(文字読み取り)まで対応しています。
ケーススタディでしっかり身につく! Google Apps Script超入門(2022年3月25日)
Google Apps Script(GAS)を学んだことがない初心者を対象に変数や条件分岐、繰り返し処理の説明を分かりやすく解説してくれています。
さらにケーススタディとしてGASを使った業務改善の事例をベースに実装方法をステップバイステップで学習できます。
これまでGASを操作したことがない人で、GASを使ってどのように業務改善に取り組むか学べる一冊です。
詳解! Google Apps Script完全入門(2021年7月6日出版)
Google Apps Scriptの入門本として、最も有名な一冊です。
プログラミングの入門書としても優秀で、プログラミング初心者でも初歩的なところから丁寧な解説があり、学習しやすいです。
元々2018年にGoogle Apps Script完全入門の初版が発売されました。
初版はGoogle Apps Scriptの入門編として、最も読まれていた一冊です。
私も初めてGoogle Apps Scriptについて勉強中だったときに、このGAS完全入門でGoogleの色々なサービスの使い方を学びました。
その後、2020年12月にV8ランタイムに対応した、「詳解Google Apps Script完全入門(第2版)」が発売されました。
しかし、発売直後にGoogle Apps Scriptのスクリプトエディタが新しいIDEにアップデートされ、情報として古いものになってしまいました。
新IDEに完全対応するため、第2版から1年も経過しない2021年7月6日に第3版が発売されました。
2021年7月時点で最新のGAS入門本となっており、V8ランタイムと新IDEに対応している唯一の入門書です。
そのため、情報が古くなってしまっている初版や第2版は購入せずに、「詳解Google Apps Script完全入門(第3版)」を必ず購入しましょう。
Google Apps Scriptのツボとコツがゼッタイにわかる本(2020年11月26日)
こちらは、プログラミング入門書でお馴染みの「ツボとコツがゼッタイにわかる本」シリーズのGoogle Apps Script版です。
プログラミング入門書でも、GAS未経験の方には敷居が高い書籍も多い中、丁寧な説明とサンプルコードの解説がセールスポイントとなっています。
さらに、GAS活用事例で紹介されている自動化のコードや問い合わせのチャットボットなどの実用性が高く、応用すれば、SlackやChatworkのボットを作ることができます。
Google Apps Script自動処理 全部入り。(2020年11月20日)
「自動処理 全部入りシリーズ」のGoogle Apps Scriptバージョンです。
Pythonひらがなプログラミングなど、分かりやすい入門書で定評のあるリブロワークスが執筆しています。
請求書の集計・作成や自動送信、勤怠管理システムなどGoogle Apps Scriptで実現可能な自動処理の具体的な事例が紹介されています。
GASの入門的な内容は他の書籍よりも少なめで、実践的な内容が中心です。
GoogleAppsScript実践プログラミング(2020年4月28日)
オンライン動画の学習サービスUdemyでGoogle Apps Scriptの講師を務める著者が執筆したGoogle Apps Scriptの解説本です。
他の紙で出版されている書籍と比べ、ページ数が少なめになっています。
現役公認会計士が解説!GASで自動化する経営管理(2020年2月28日)
技術の泉シリーズでGoogle Apps Scriptの解説本です。
会計ソフト「freee」のAPIを利用したスクリプトやアプリケーションの開発方法が解説されています。
ただ、そもそもページ数も少ないこともあり、入門的な内容は少なくなっています。
freeeを利用したいけど、使い方が分からない場合などに参考になりますが、GAS初心者にはあまりオススメではありません。
サーバーレスでお手軽自動化!Google Apps Script活用入門(2018年12月21日)
2018年に発売された技術の泉シリーズのGoogle Apps Script入門本です。
掲載されている内容は初心者にもわかりやすく、書籍に掲載されているサンプルコードもGithub経由でダウンロードが可能です。
私も保有して、時折読み返して参考にしていますが、ライブラリのIDが間違っているなど、すすめる上で致命的なミスや誤植もあります。
また、Livedoor天気APIの活用方法が解説されていますが、Livedoor天気のAPIがサービス終了してしまったため、利用できない点など注意が必要です。
Google Apps Script Webアプリ開発 超入門(2018年9月26日)
こちらはKindle本で「Google Apps Scriptパーフェクトガイド」を出版していた書籍の内容をまとめ、紙で出版したGoogle Apps Scriptの入門本です。
Googleの様々なサービスの活用事例があるものの、サービスが終了してしまっているものが多く、利用できないものも多いです。
間違いも散見され、サンプルコード通り書いても動作しないケースもあるため、GAS初心者にはあまりオススメしません。
仕事で使える!Google Apps Script(2017年6月9日)
主に企業向けのG SuiteをベースとしたGoogle Apps Scriptの入門書籍です。
Kindle unlimitedに加入していれば、無料で読むことができます。
他の書籍に比べると、出版された日付が古いため、情報が少し古くなっています。
Kindle unlimitedに加入している場合は、読んでみてもいいかもしれない一冊です。
Google Apps Script クイックリファレンス(2013年2月1日)
こちらは、今回紹介する書籍としては、 最も古く2013年に出版されたGoogle Apps Scriptのリファレンス的な書籍です。
紹介した書籍の中では最もページ数の多く、600ページを超える大ボリュームとなっています。
ただ、表紙のGoogleサービスアイコンを見ても分かる通り、8年前の書籍のため、アップデートされている機能も多くあります。
そのため、今からGASを勉強したい場合には情報が古いため、オススメではありません。
GAS入門書オススメ3選①「詳解!Google Apps Script完全入門」
Google Apps Script(GAS)の入門書として、GASを初めて勉強する方にオススメしたいのは「詳解Google Apps Script完全入門(第3版)」です。
本書は初版の頃からGAS入門書の定番として、多くのGAS利用者が「詳解Google Apps Script入門」を保持しています。
丁寧な解説と分かりやすいサンプルコードで、GASの文法からスクリプトの書き方まで、サンプルコードも充実しています。
私も前述した通り、Google Apps Scriptの入門本として最初に購入し、GASの基本的な利用方法を学習しました。
第2版になったことで、V8ランタイムに全面対応し、さらに利用が広まったGoogleスライドをGASで操作する方法など、かゆいところに手が届く内容になっています。
さらに、第3版で新しいGASのスクリプトエディタにも対応し、今からGASを始めるユーザーが書籍の内容をそのまま実行することができます。
ただ、GASによる業務効率化の事例などはそこまで書かれていないため、GASの活用事例を知りたい方にはややもの足りない内容です。
GAS入門書オススメ3選②「Google Apps Script目的別リファレンス第3版」
ある程度GASの文法やコードの書き方が理解できてきて、脱初心者としてより業務効率化に活用していきたいフェーズの人には、「Google Apps Script目的別リファレンス」がオススメです。
Google Apps Scriptの使い方についても、一通り説明されていますが、GASのクラスやメソッドの使い方を参照できるリファレンスとしても活用できます。
私も紙の書籍で所有していますが、あまり利用頻度の低いサービスやメソッドの使い方を調べるのに重宝しています。
さらに、GASの活用事例として、色々な業務改善の事例とサンプルコードも解説されています。
- スプレッドシート×Gmailでシートでメールを下書きして送信できる
- スプレッドシートからGoogleカレンダー登録や会議室の予定を取得
- スプレッドシートのデータをSlackに投稿
- スプレッドシートにあるグラフをGoogleスライドに貼り付け・自動更新可能に
スプレッドシートをベースとした、様々なGASの活用事例が掲載されているので、自分の業務改善のヒントにもなるのでオススメです。
GAS入門書オススメ3選③「ケーススタディでしっかり身につく! Google Apps Script超入門」
Google Apps Script(GAS)自体を使ったことがない人が、業務改善ができるようになるまで学習し易いのが「ケーススタディでしっかり身につく! Google Apps Script超入門」です。
GASを学び始めた人が躓きやすいポイントを重点的に分かりやすく解説されています。
さらにGASを使った業務改善のケーススタディが書かれており、どのようにGASを使って業務改善に取り組んでいくかも学ぶことができる一冊です。
新スクリプトエディタには未対応のGAS本も
なお、今回紹介したGoogle Apps Script(GAS)の入門書には注意点があります。
いずれも2020年12月1日までに発売された書籍で、12月にアップデートされた新しいGASのスクリプトエディタには対応していない点です。
2020年12月中旬ぐらいから、Google Apps Scriptのユーザーのスクリプトエディタがアップデートされ、今はすべてのユーザーに展開されました。
新しいスクリプトエディタでは、APIキーなどを格納するスクリプトプロパティをエディタメニューから設定できない点や、簡単なバージョン管理の機能もなくなりました。
GASの文法やコードは問題なく利用できるものの、見栄えやスクリプトプロパティの設定方法が、GAS入門書と異なるため困惑することもあります。
スクリプトエディタのバージョンが古いことは留意しておきましょう。
(2021年7月17日追記)
2021年7月6日に新しいスクリプトエディタに対応した「詳解Google Apps Script完全入門(第3版)」が発売されました。
本書であれば、書籍に書かれた内容に沿って、そのままGASの学習が可能です。
初心者にとって、書籍に記載された通りに実行することができないのはストレスで、つまづくポイントになります。
そのため、新しくGoogle Apps Scriptを学びたい人にとっては、入門書の一冊目は「詳解Google Apps Script完全入門(第3版)」がオススメです。
まとめ・終わりに
今回、Google Apps Script(GAS)の入門書や、活用事例の解説本の一覧について11冊をまとめてみました。
これまでに出版されたGASの入門本をリストアップし、その中からGASを初めて学ぶ人におすすめの入門書や脱初級を目指す方にオススメの一冊を紹介しました。
ただ、今回紹介したGAS入門書籍は出版された時期の関係から、最新のスクリプトエディタに対応していないため、注意が必要です。
新しいスクリプトエディタには対応していない点を踏まえ、学習する際は従来のエディタに戻すなど、工夫してGASを学びましょう。
※オートワーカー管理人おすすめのGAS入門書はこの3冊↓
ディスカッション
コメント一覧
第3版を入手しましょう。とリンクを辿って行ったら第二版でした。注意しましょう。
>鈴木 敏博様
コメントありがとうございます。
「Google Apps Script完全入門」のリンクのうち1箇所が第2版から第3版に修正できておりませんでした。
こちら修正させていただきました。ご指摘ありがとうございました。