GASで使える演算子を解説!算術、代入、比較、論理演算子まとめ
Google Apps Script(GAS)では他のプログラミング言語同様に色々な演算子が利用可能です。
そこで、GASで主に利用する演算子4種類についてそれぞれの用途や使い方をまとめて解説します。
演算子とは
演算子とは数値や変数に対して処理を行ったり、比較して判定したりする役割を持つ記号です。
演算子はC言語などの歴史の古いプログラミングで実装されており、Google Apps Script(GAS)だけでなく、ほとんどの言語で利用できます。
演算子を活用することで様々な数値計算を行ったり、条件判定が可能になります。
GASのコードを書くためには演算子は必要不可欠な存在です。
GASの演算子は主に4種類
Google Apps Script(GAS)で利用可能な演算子としては、主なものとして以下4種類が挙げられます。
- 算術演算子
- 代入演算子
- 比較演算子
- 論理演算子
それぞれ数値計算に利用したり、変数に値を格納したり、条件判定で必ず用いる利用頻度の高いものです。
上記以外にもシフト演算子などもありますが、使用することが多い4種類の演算子を個々に解説します。
四則演算の算術演算子
算術演算子は数値計算する際に、計算式の中で使用する演算子です。
Google Apps Script(GAS)ではデータの集計や加工を行う際に算術演算子を必ず利用します。
算術演算子としては四則計算である足す、引く、かける、割るに加えて、余りを計算する剰余、2³のようなべき乗があります。
- 加算:+
- 減算:-
- 乗算:*
- 徐算:/
- 剰余:%
- べき乗:**
基本的には中学数学で習ったことがあるもので、覚えやすいです。
GASの算術演算子の詳しい解説やサンプルコードなどは下記の記事で解説しています。
変数に値を代入する代入演算子
代入演算子は変数に値を代入する演算子で、「=」を用います。
数学では記号「=」はイコールを表し、左右の式が等しいことを表す等号として用います。
しかし、Google Apps Script(GAS)において、「=」は右に書かれた値を左の変数に代入する働きがあります。
右辺に計算式などを書くと、その結果が左辺にある変数に代入されます。
変数に値を格納しておくことで、毎回計算式を書く必要がなくなり、コードの量を少なくして可読性を高めることができます。
都度計算式を記述していると、計算式の修正があると、全箇所修正する必要があります。
しかし、変数に代入しておけば、計算式の修正は1箇所で済むため、コードの保守性も高まります。
代入演算子には、前述した算術演算子を組み合わせた複合代入演算子というものもあります。
例えば、加算の算術演算子である+を組み合わせた+=の場合、下記のような書き方が可能です。
num += 5;
上記のコードは複合代入演算子を使わない場合、以下の書き方になります。
num = num +5;
複合代入演算子を使えば、変数の記述回数を減らせるのがメリットです。
複合代入演算子を含めた代入演算子については下記の記事で詳しく解説しています。
大小・等しいを判定する比較演算子
if文などの条件分岐やfor文、while文などの繰り返し条件で使われる演算子が比較演算子です。
左辺と右辺について比較演算子の条件を満たすかどうか判定してくれます。
Google Apps Script(GAS)で利用できる比較演算子には以下の表のようなものがあります。
演算子 | 意味 |
== | 左辺と右辺が等しいとtrue、異なるとfalse |
!= | 左辺と右辺が異なるとtrue、等しいとfalse |
< | 左辺が右辺より小さければtrue、以上だとfalse |
<= | 左辺が右辺以下ならtrue、より大きいとfalse |
> | 左辺が右辺より大きければtrue、以下だとfalse |
>= | 左辺が右辺以上ならtrue、より小さいとfalse |
=== | 左辺と右辺が値とデータ型が等しいとtrue |
!== | 左辺と右辺が値とデータ型等しくないとtrue |
比較演算子の条件を満たす場合はtrue、満たさない場合はfalseの真偽値を返します。
比較演算子の多くは大なりや小なり、大なりイコールなど数学で習うので、理解しやすいです。
ただ、「==」と「===」、「!=」と「!==」の違いが分かりにくいとよく言われます。
「===」は厳密等価演算子と呼ばれ、左辺と右辺が値とデータ型の両方が一致してtrueと判定します。
※「!==」は厳密不等価演算子と言います。
等価演算子と厳密等価演算子の違いについては文字列型を例に下記の記事で解説しています。
AND、OR、NOTの判定する論理演算子
比較演算子は等しい、大きい、小さいという1つの条件判定を行う演算子でした。
論理演算子は複数の条件式を判定することができます。
論理演算子には論理条件の基本パターンであるAND、OR、NOTの3パターンです。
演算子 | 意味 |
&& | 左辺と右辺どちらもtrueだとtrue |
|| | 左辺と右辺どちらかtrueだとtrue |
! | 条件式の結果を反転(true→false) |
論理演算子を使わないと、複数条件でif文の条件判定する場合は、if文を入れ子にして複数記述する必要があります。
そうした場合に&&や||などの論理演算子を使えば、if文の利用数を減らして、コードが読みやすくなります。
AND条件やOR条件で複数の条件式を判定したい場合や、true/falseの真偽値を反転したい場合に論理演算子を利用しましょう。
インクリメント(デクリメント)演算子も
これまで紹介してきた算術演算子や代入演算子、比較演算子、論理演算子の他に、インクリメントやデクリメントも演算子の一種として扱われます。
インクリメントは「++」と記述し、変数に1足す処理を実行します。
デクリメントはその逆で「–」と記述して、変数に1引く処理を実行します。
インクリメント(デクリメント)は変数の前に置くか、後ろに置くかで計算の順番が少し変化します。
そうしたインクリメントとデクリメントの詳しい解説を以下の記事で掲載しています。
まとめ・終わりに
今回、Google Apps Script(GAS)で利用可能な演算子についてまとめて紹介しました。
演算子は値や変数の処理を行ったり、条件式として判定する役割があります。
GASでよく利用する主な演算子は、算術演算子、代入演算子、比較演算子、論理演算子の4つです。
それぞれ変数への数値計算や条件判定の処理では必ず利用します。
その他にもインクリメント(デクリメント)なども演算子の一種です。
演算子はGASコードを書く上で欠かせないので、自然と使いこなせるようになりますが、利用頻度が少ないものもあります。
そのため、各種演算子を覚えておくと、よりシンプルで可読性の高いコードが書けるので覚えておくのがオススメです。
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