GASで使える円周率やネイピア数(e)などMathオブジェクトの数学定数まとめ

Google Apps Script(GAS)の数値計算の中で、円周率や自然対数の底(ネイピア数)eなどの数学定数が必要になることがあります。

GASのMathオブジェクトで利用可能な数学的な定数についてまとめてみました。

数値計算をGASでする際に数学定数が必要

Google Apps Script(GAS)を使った数値計算のスクリプトには、数学的な定数が必要となります。

例えば、円の円周や面積を求める場合には、小学校で習った円周率(3.14…)が不可欠です。

その他に数学的な計算では、有理数では表現できない√(ルート)や、自然対数の底であるネイピア数(e)などあります。

単純な計算式では使うことはありませんが、大学数学レベルをGASでコーディングするにはなくてはなりません。

数学的な定数・計算はMathオブジェクト

Google Apps Script(GAS)で数学的な定数や計算法を利用したい場合には、Mathオブジェクトを利用します。

MathオブジェクトはGASでインスタンス化せずに呼び出すことができます。

Mathオブジェクトにはプロパティとメソッドが用意されています。

プロパティには数学的な定数が定義されており、ピリオドをつけて呼び出すことができます。

また、計算法としてのメソッドは引数に指定した数値で、計算結果を戻り値で返却してくれます。

GASの円周率はMath.PI

数学定数として、最もよく知られている円周率は、「Math.PI」で呼び出すことができます。

PIということで円周率を意味する「π」をそのまま表現したプロパティです。

function myFunction() {
  //円周率を出力
  console.log(Math.PI);
}

GASスクリプトを実行すると、円周率でおなじみの「3.1415…..」という数値がログ出力されます。

このMath.PIの円周率に直径を掛け算すれば、円周の長さを求めることができ、半径の2乗を掛け算すれば円の面積を求めることができます。

自然対数の底e(ネイピア数)はMath.E

数学定数として有名なものに自然対数の底であるネイピア数eがあります。

Google Apps Script(GAS)でネイピア数eは、「Math.E」で表現されます。

function myFunction() {
  //自然対数の底(ネイピア数)eを出力
  console.log(Math.E);
}

GASスクリプトを実行すると、ネイピア数の「2.7182…」という数値がログ出力されます。

ネイピア数は極限や微分・積分などの数学においては必須の数学定数です。

GASのMathオブジェクトの定数まとめ

よく使う円周率πや自然対数の底であるネイピア数eの他にも、Google Apps Script(GAS)で使えるMathオブジェクトの定数をまとめてみました。

GASのMathオブジェクトには数学定数として、ルート(√)や対数(log)の8つがあります。

function myFunction() {
  //円周率を出力
  console.log(Math.PI);
  //自然対数の底(ネイピア数)eを出力
  console.log(Math.E);
  //√1/2を出力
  console.log(Math.SQRT1_2);
  //√2を出力
  console.log(Math.SQRT2);
  //log2eを出力
  console.log(Math.LOG2E);
  //log10eを出力
  console.log(Math.LOG10E);
  //eを底とする2の対数
  console.log(Math.LN2);
  //eを底とする10の対数
  console.log(Math.LN10);
}

Mathオブジェクトの定数をまとめたサンプルコードを実行すると、それぞれの数値が出力されます。

数学定数はいずれも無理数のため、浮動小数点として表現可能な桁数まで表示されています。

√2やlog2e対数などよく使う数学定数なので、ちょっとした計算に利用可能です。

まとめ・終わりに

今回、Google Apps Script(GAS)のMathオブジェクトで利用可能な数学的な定数について紹介しました。

GASでは円周率πや自然対数の底(ネイピア数)eなどの数学定数に加え、ルートや対数などの数値がMathオブジェクトのプロパティで設定されています。

Math.PIを使えば、円の円周や面積が算出でき、Math.Eのネイピア数は確率や経済学の分野でも活用シーンがあります。

数学などの計算をGASで行う場合に、Mathオブジェクトの計算式のメソッドに加えて利用する機会が多いので覚えておきましょう。