スプレッドシートに紐づくGASプロジェクトを複数作成!削除方法も解説

スプレッドシートに紐付けるGoogle Apps Script(GAS)プロジェクトは通常1つです。

ただ、複数のGASプロジェクトを作成して紐づけしたい場合があります。

スプレッドシートやGoogleドキュメントでコンテナバインドスクリプトを複数作成する方法を解説します。

※複数作成してスプレッドシートに紐づくGASプロジェクトの削除方法を紹介します。

スプレッドシートに紐づいたGASプロジェクト

Google Apps Script(GAS)は、スプレッドシートやGoogleフォーム、Googleドキュメントなどに紐付ける形でプロジェクトを作成することができます。

Googleサービスに紐づいたGASプロジェクトはコンテナバインドスクリプトと呼ばれます。

コンテナバインドスクリプトでは、スプレッドシート上のカスタムメニューからGASの関数を実行したり、図形描画したオブジェクトにスクリプトを割り当てて実行可能です。

さらに、コンテナバインドスクリプトはスプレッドシートの読み込みやアクティブなシート読み込みしやすいメリットもあります。

コンテナバインドスクリプトのGASプロジェクトは通常1つ

スプレッドシートなどのGoogleの各種サービスに紐づいたコンテナバインドスクリプトのGoogle Apps Script(GAS)プロジェクトは通常1つです。

スプレッドシートの場合、メニューバーにある「拡張機能>Apps Script」を選択すると、GASのコンテナバインドスクリプトが作成されて表示されます。

新しいブラウザのタブでGASスクリプトエディタが開かれて、GASプロジェクトが新規作成されています。

ただその後同じようにスプレッドシートからApps Scriptを選択すると、新規のGASプロジェクトは作成されません。

作成済みのGASプロジェクトが表示される仕様となっています。

そのため、何度スプレッドシートから「拡張機能>Apps Script」を開いても作成済みのGASプロジェクトが表示され、複数のGASプロジェクトを追加できません。

旧エディタでは複数のGASプロジェクトの新規作成が可能

なお、以前のGoogle Apps Script(GAS)のスクリプトエディタでは、メニューバーの「ファイル」から「新規作成>プロジェクト」が実行できました。

上記操作を行えば、スプレッドシートに対して複数のGASプロジェクトを作成可能でした。

しかし、2020年に新しいGASスクリプトエディタ(IDE)に移行されて、IDEからのGASプロジェクトの追加ができなくなりました。

新しいIDEのファイルの右にある+アイコンから作成できるのはスクリプトとHTMLのみです。

GASプロジェクト内のファイルしか新規作成できない仕様となっています。

複数のGASプロジェクトを作成する方法

では今はスプレッドシートにGoogle Apps Script(GAS)のプロジェクトを複数紐付けることはできないのでしょうか?

実は複数のGASプロジェクトをスプレッドシートに紐付ける形で作成することは可能です。

実際にGoogle各種サービスでGASプロジェクトを複数作成する方法を解説します。

1.スプレッドシートに紐づいたGASプロジェクトを開いたら、左メニューにある「概要」をクリックします。

2.GASプロジェクトの詳細画面で、「コピー」アイコンでプロジェクトの複製を行います。

3.複製されたプロジェクトが表示されるので、プロジェクト名を名前変更して保存します。

以上の3StepでGoogleサービスに紐づいたGASプロジェクトの複数作成ができました。

再度スプレッドシートのメニューから「拡張機能>Apps Script」を実行すると、2個のプロジェクトを選択する画面が表示されます。

このように最初に作成されたコンテナバインドスクリプトを複製することで、複数のGASプロジェクトを作成してスプレッドシートなどに紐づけ可能です。

なお、この方法はスプレッドシート以外のGoogleサービスも同様です。

GoogleフォームやGoogleドキュメント、Googleスライドなどでも同じようにGASプロジェクトを複製して、複数プロジェクトを紐付けることができます。

3個以上のGASプロジェクトを紐付けるには?

さきほどはGoogle Apps Script(GAS)でスプレッドシートなどのGoogleサービスに2つ目のプロジェクトを紐付ける方法を紹介しました。

あまり実行するケースはありませんが、さらにGASプロジェクトを追加して3個以上紐づけたい場合にはどうすればよいでしょうか。

前述した方法でもGASプロジェクトのさらなる追加は可能ですが、すでに2個のGASプロジェクトがスプレッドシートに紐付いている場合、追加作成は簡単です。

スプレッドシートの「拡張機能>Apps Script」を選択して表示される「プロジェクトを選択して開く」の画面で、「新しいプロジェクトを作成」を選択します。

すると、すでに作成済みのGASプロジェクトではなく、無題のプロジェクトが新規作成されて、スプレッドシートに紐付きます。

同様の手順を実行すれば、何個ものスプレッドシートに紐づいたGASプロジェクトが作成可能です。

複数のGASプロジェクト削除方法

スプレッドシートに紐づく形で複数作成されたGoogle Apps Script(GAS)のプロジェクトは、管理が面倒になります。

プロジェクトごとにGASのスクリプトファイルが配置されているため、それぞれ確認するのも手間がかかります。

さらに、それぞれのプロジェクトに同じ名称の関数があると、スプレッドシートのカスタムメニューや図形描画からの実行でどちらが実行されるかわかりません。

そうした点で複数のGASプロジェクトの紐づけが邪魔になってきた場合は、削除することができます。

削除方法はGASのスクリプトエディタから削除するやり方と、GASのプロジェクト一覧から削除する2パターンがあります。

GASのスクリプトエディタから削除する場合は、削除したいプロジェクトを開いて、左メニューの「概要」を選択します。

プロジェクトの詳細画面の右上にあるゴミ箱アイコンをクリックします。

GASプロジェクトを削除してよいか確認メッセージが表示されるので、「完全に削除」をクリックします。

これでスプレッドシートに紐づいた複数のGASプロジェクトの1つが削除されました。

再度スプレッドシートから「拡張機能>Apps Script」を選択すると、削除されたプロジェクトが表示されなくなっています。

GASプロジェクトが3個→2個になったので、まだプロジェクトを選択して開くが表示されます。

表示された残りのどちらかのGASプロジェクトを削除すれば、「プロジェクトを選択して開く」画面が表示されなくなります。

また、Google Apps Script(GAS)のプロジェクト一覧からも削除可能です。

アイコンでコンテナバインドスクリプトかスタンドアロンスクリプトか確認できるようになっています。

GASプロジェクトにカーソルをあわせると、どのスプレッドシートファイルに紐づいているか表示されます。

GASプロジェクトは作りっぱなしにすると、どんどんプロジェクト数が増えて管理が大変なので、不要になったら削除するのがおすすめです。

まとめ・終わりに

今回、Google Apps Script(GAS)で複数のプロジェクトをスプレッドシートに紐付ける方法を紹介しました。

以前のGASのスクリプトエディタでは2個目のGASプロジェクトの新規作成ができましたが、現在のスクリプトエディタでは不可能になりました。

その代わり、1個目のGASプロジェクトを複製することで、複数プロジェクトのスプレッドシートへの紐づけができます。

複数のGASプロジェクトがスプレッドシートに紐づくと、「プロジェクトを選択して開く」画面が表示され、プロジェクトを選択可能です。

さらに追加したい場合も、上記の画面から「新しいプロジェクトを作成」で3個以上のGASプロジェクト追加も簡単にできます。

ただ、スプレッドシートに複数のGASプロジェクトが紐づくと、どちらで処理を実行しているのかわかりにくいです。

同じ名前の関数をGASスクリプトで用意してしまうと、スプレッドシートからの実行でどちらが実行されるか分かりません。

使わなくなったスプレッドシートに紐づくGASプロジェクトは定期的に削除するようにしましょう。