Google Apps Script(GAS)入門 スクリプトのオーナー・編集者・閲覧者の役割と権限を解説

Google Apps Script(GAS)のプロジェクトにはオーナー、編集者、閲覧者という3つの役割(ロール)が用意されています。

それぞれのロールの役割、GASのコードでできる権限について解説したいと思います。

 

GASスクリプトには3つのロールが付与可能

Google Apps Script(GAS)のプロジェクトで作成するスクリプトでは、ユーザーに対して3つの役割(ロール)を割り当てることができます。

  1. オーナー
  2. 編集者
  3. 閲覧者

※オーナーは1つのスクリプトに対し、1アカウントのみ

個人でGASを開発している場合には基本的にオーナー権限のみで問題ありません。

しかし、複数人でGASの開発・利用する場合には、スクリプトを他のユーザーと共有する必要があります。

ユーザーにどういった権限を与えるか、適切に権限管理を行わなければなりません。

オーナー・編集者・閲覧者ができること

Google Apps Scriptのスクリプトで、先程紹介したオーナー、編集者、閲覧者ができることをまとめてみました。

①オーナーのスクリプト権限

  1. スクリプト閲覧
  2. 実行・デバッグ
  3. トリガー設定
  4. スクリプト編集
  5. 実行ログ表示
  6. プロジェクト公開

②編集者のスクリプト権限

  1. スクリプト閲覧
  2. 実行・デバッグ
  3. トリガー設定
  4. スクリプト編集
  5. 実行ログ表示

③閲覧者のスクリプト権限

  1. スクリプト閲覧
  2. 実行・デバッグ
  3. トリガー設定

オーナーのロールが最も権限が強くなっています。

編集者ロールはプロジェクト公開できない点以外はオーナーとほとんど同じ権限を持っています。

閲覧者はスクリプトを利用できるだけのアカウントで、GASのツール利用者に割り当てます。

GASの各ロール・権限の設定方法

Google Apps Scriptのスクリプトエディタ上で各ロールの権限を設定する方法を解説します。

1.GASのスクリプトエディタのメニュー「ファイル」>「共有」をクリックします。

2.権限を付与したいGoogleアカウント名(通常○○○@gmail.com)を入力します。

3.ユーザーを入力後、ロールの種類を編集者か閲覧者、どちらかを選択し、送信ボタンをクリックします。

以上の3Stepで権限付与が完了です。

追加したユーザーは与えた権限に応じて、スクリプトファイルを閲覧したり、実行したりできるようになります。

編集者の場合はエンピツのアイコン、閲覧者の場合は目のアイコンが表示されています。

オーナー権限の移譲方法と注意点

なお、先程の手順の中で、役割の選択画面ではオーナーが表示されていませんでした。

オーナー権限を変更する場合には、再度共有の画面を開き、ユーザーのロールを変更するとオーナーを移譲することができます。

ただし、オーナー権限は移譲すると、移譲したユーザーしか戻すことができないので、注意して下さい。

まとめ・終わりに

今回、Google Apps Scriptのスクリプトのオーナー・編集者・閲覧者の3つのロールの権限と設定方法を解説しました。

個人でのGAS開発やツール利用であればあまり問題ありませんが、複数人で開発すると、こうした権限周りも設定が必要です。

適切にスクリプト権限を付与しないとセキュリティー事故にもつながるので、手順を参考に権限管理を行いましょう。